ドル高・円安傾向=米国経済の回復は本物か?
11月2日のNYSE〔PHOTO〕gettyimages

 11月2日に発表された米国の雇用統計は、事前予想(前月比プラス12万5千人)を大幅に上回る17万1千人の増加となった。これによって、経済専門家からも「米国経済の回復傾向が強まった」との指摘が出ている。

 米国経済が本格的に回復に向かうと、ドルも強含みの展開にある可能性が高い。そうなると、これまでの超円高傾向が本格的に変化することになるはずだ。それは、円高に悩まされてきたわが国の輸出企業にとって大きな追い風になるだろう。わが国の株式市場にもプラスに作用するとみられる。

 しかし、短期的な経済指標だけをもってして、米国の景気回復が本物と判断するのはやや尚早だ。失業率は依然として7%台後半で推移しており、来年初にかけて減税の終了と財政削減の実施の"財政の崖"という懸念も残っている。

ヘッジファンドも米国経済に強気の見方増える

 最近、為替ディーラーやヘッジファンドのマネジャーたちとメールのやり取りをしていると、彼らが、米国経済の先行きについて強気の見方をし始めていることが分る。11月発表の米雇用統計などの数字を見ても、確かに景気がさらに落ち込む懸念は後退している。

 また、米国の住宅市場の動向を見てもかなり底堅い動きを示しており、新築住宅の件数や中古住宅販売には明らかに明るい兆しが見えている。不動産バブル崩壊に伴うバランスシート調整が進んでいることもよく分る。

 そうした強気の見方を反映して、多くのヘッジファンドはドルの買い持ち=ロングポジションを積み上げ始めている。シカゴの先物市場の状況を見ても、投機筋のポジション変化を見ることができる。ニューヨーク時間になると、ドルが強含みの展開になり易いのは、そうした動きの表れとも見える。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら