駒場で学部生にリベラルアーツを徹底し、本郷ではEMPにより各界リーダーへ最先端の領域横断的教養教育を提供。世界から周回遅れの東大がようやく目を覚まし始めた!

第二第三の森口氏がいる?!

 東大医学部のある有名教授から聞いた話は結構ショッキングだった。「いやあ私もMさんの論文を引用しそうになっていたところだよ。遺伝子研究を行っている研究者である私も、遺伝子と言っても少し領域がずれたら話が分からない。それだけ専門性が高まっているんだ。逆に言えば、違う領域の事をもっと学ばないといけない」

 今回はリベラルアーツ教育に精を出す東大の執念の背景にあるものを私なりに探ってみたい。

 Mさんとは、アメリカでiPS細胞の移植手術をやったと虚偽の主張をした元東大病院特任研究員の森口尚史氏のことだ。

 別の東大教授は「われわれの学部でも第二第三の森口氏のような人物がいるかもしれない。東大全体いや他の大学にもそうだろう。もはや専門性の高い論文のチェックなんて相当難しい」とぼやく。学問の専門性が高まり、ますます研究のタコツボ化が進んでいる。

 小宮山前総長も「国際的な学術誌でも査読論文を殆ど読まずに掲載している疑いがある」と嘆いていた。同様の疑いを持ったある外国の研究者が、試しにすでに掲載されたものと同じ論文を時間をおいて有名学術誌に再びこっそり提出してみたら、掲載されそうになったという。

「これからは専門性は高めながらも、違う分野の研究ももっと勉強しないといけない。」と彼らは口を揃える。自身の分野の専門性を高めながら、他分野も広く勉強する必要性は高まっている。

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