井上久男「ニュースの深層」
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「もはやうちは負け組」と社長が危機宣言---2期連続で7,500億超の巨額赤字を計上したパナソニックは倒産寸前から復活した日産のV字回復に学べ

2012年11月02日(金) 井上 久男
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2期連続の巨額赤字を発表した津賀一宏社長〔PHOTO〕gettyimages

 「普通の会社ではないと自覚するところからスタートしなければならない」

 「過去の投資判断に課題があった」

 「もはやうちは負け組である」

 パナソニックの津賀一宏社長は10月31日、2013年3月期第二・四半期決算発表の席上でこう語った。

 同時に発表した2013年3月期通期の業績見通しでは、当期純損益を500億円の黒字予想から一転、7,650億円の赤字に引き下げ、63年ぶりの無配に転じる。パナソニックは前期も製造業では過去2番目に大きい7,721億円の当期純損失を計上、同社のような「優良企業」が2期連続の巨額赤字を計上するのは日本の企業史の中でも異例のことだ。

 人員削減などのリストラによって本業の儲けを表す営業利益はどうにか黒字を確保したものの、営業外損益で事業構造改革費4,400億円を計上、さらに繰り延べ税金資産を4,125億円取り崩すことで巨額の当期純損失に陥った。

 事業構造改革の主な内容は、携帯電話事業や買収した三洋電機のリチウムイオン電池や太陽電池の不振・事業縮小によって発生した減損処理(のれん代計上)に伴うもの。中村邦夫前会長(現相談役)時代から大坪文雄前社長(現会長)時代にかけての投資判断の誤りやM&A戦略の失敗のツケを払わされている形だ。

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