雑誌
世界初の調査報告 長寿遺伝子を測定するとあなたの余命が分かります 20代〜60代本誌記者10人が実験台になりました
遺伝子を活性化させる方法一覧表付き

 自分は何歳まで生きられるのか---誰もが一度は考えたことがあるだろうその答えに、限りなく近づく検査が開発された。戦々恐々、10人の勇敢な本誌記者が、己の余命と真正面から向き合ってみました。

2・5mlの血液で分かる

 長寿遺伝子をご存知だろうか。これを活発に働かせれば老化を遅らせ、寿命を延ばすことができると注目されている、いわば「不老長寿」を司る遺伝子だ。

 東京医科歯科大学・難治疾患研究所特任助教の飯島久美子博士が、長寿遺伝子の仕組みを解説する。

「我々の染色体には、テロメアと呼ばれる、老化に深く関係している部位があります。染色体は、人間が受精卵として生まれた時から細胞分裂を始めるのですが、分裂するたびテロメアの長さは短くなっていきます。そして、ある程度まで短くなると分裂しなくなる。細胞が分裂を止めるということは、あとは死ぬだけという最終段階にきたということ。これが、老化といわれる現象です」

 長寿遺伝子には、一度短くなってしまったテロメアの長さを再び伸ばす力がある。長寿遺伝子が活発に働いているほどテロメアは長く保たれ、老化のスピードが遅くなるので、長生きすることができるのだ。

 その長寿遺伝子の「テロメアを伸ばす力」=「活性度」を数値化し、測定できる検査が、世界で初めて開発された。日本の国立系医科大学院ラボと、クリニックMIRAIゲノム研究所が共同開発し、昨年11月より、全国63の病院('12年10月時点)で実施されている。

 検査方法は、いたって簡単。たった2・5mlの血液を採取するのみ。解析結果は、3〜4週間ほどで出る。

 自分の余命が分かってしまうとも言えるこの検査は、一体どのようなものなのか。本誌記者10名が、実際に受けてみた。その結果をまとめたものが、次ページの〈表1〉である。

 まず注目していただきたいのは、「活性度」という項目だ。ここに並ぶ数値が、各人の長寿遺伝子の活性度を数値化したもの。そして、自分の数値を見る上で一つの基準となるのが、研究機関が380人の被験者を検査して割り出した平均値(確定的な数値ではないので、暫定平均値と呼ぶ)である。現時点での暫定平均値は51・1。この数値は、平均寿命を表す。つまり、この数値を維持していけば、原則、男性であれば約79歳、女性であれば約86歳まで生きられるという。

 そして隣の〈表2〉は、同様の被験者のデータをもとに研究機関が作成した「長寿予測」である。暫定平均値を基準に、これより低い数値だと長寿の可能性は「なし」となり、数値が大きくなればなるほど、長寿の可能性は高くなる。