リチャード・ブランソン「ユーモアを楽しみ、リスクに立ち向かおう!ヴァージン流『不まじめ』のすすめ」
現代ビジネスBRAVEより
2000年、わずか2機で運行を開始したヴァージン・ブルー(現ヴァージン・オーストラリア)も、いまではオーストラリア国内すべての主要都市に就航ている〔PHOTO〕gettyimages

◆現代ビジネスブレイブより

それはたった一機の飛行機から始まった

 ビジネスを成功させる鍵は4つのP、つまり人々(people)、製品(product)、価格(price)、宣伝(promotion)だ、と言われる。しかしこのリストには、わがヴァージングループ40年を性格づける決定的な要素がかけている。それは、おもしろさ(Fun)、それもすこぶる付きのおもしろさというやつだ。

 われわれが1984年にヴァージンアトランティック航空を始めたときには、すごい人材が何人もいた。他社とどう差別化するかということではふんだんにアイデアがあった。しかし悲しいことにそれを実現するための潤沢な資金がなかった。

 当時のTWA、パンナム、英国航空といった大御所と比較すると、われわれの飛行隊など(1機でも飛行隊と呼ばせてもらえればの話だが)ちっぽけなもので、宣伝予算も取るに足りない額だった。

 ボーイング社の懐が深い人物から借りだしたその飛行機一機のためにやれることはたかがしれていた。貧弱な宣伝資金を最大限利用するしかなかった。自らたち上げたレイカー航空に世間の耳目を集めるという社風をあみだした故フレディ・レイカー卿の主張で、私はたちまち、駆けだしのヴァージンアトランティック航空を売りだすためなら、どんなにとっぴで馬鹿げたことにでも喜んで身を挺するようになった。 

 たとえニューヨークタイムズ1面4分の1ページの広告スペースを買えなくとも、私が乗った船が沈没したり、気球が衝突すれば、ヴァージンの社名は堂々たる記事となり、われわれはそれで存在を示せたのだ。

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