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 春になると、旅行に行きたくなる。と言っても、パックツアーでありきたりの観光地を見てまわるだけではつまらない。価格以上の価値を追求するグルメ設計塾の愛読者の皆さまには是非行ってほしい場所がある。それが「オーベルジュ」だ。

 オーベルジュ(Auberge)とは、欧州発祥の郊外や地方にある宿泊設備を備えたレストランのこと。日本でもここ数年、新しいオーベルジュが増え、選択肢が随分広がった。

 なぜ、オーベルジュが「価値 > 価格」なのか? 

 それにはいくつかの理由がある。

・ 郊外に立地しているので、都心部では考えられないような贅沢な空間
・ 予約でお任せ料理が原則。しかも郊外にある分、割安
・ しかも海の幸、山の幸に恵まれ、素材は新鮮
・ 小さな施設が多く、のんびりと豊かな時間を過ごせる
・ しかもそのまま泊まれるので、帰り道の心配をしなくてよい
  (だからつい飲みすぎる←これは、デメリット)

 つまり、都会よりも格安で新鮮な素材を豊かな気分で味わえ、しかも旅行も楽しめる。1粒で2度美味しいバリューなエクスペリエンスなのだ。

 そんな、オーベルジュ選びで大切なことは、事前に内容をよく調べてから行くこと。オーベルジュも数が増えた分、玉石混交。チョイスを間違えると「価格 > 価値」の悲惨な経験になってしまう。

翌日はパエリアのブランチが通常メニューだが オプションで朝食も楽しめる

 私もいくつかのオーベルジュで、想定外の料理や部屋に当たってしまうといった失敗をしたことがある。値段が極端に安い、Webのデザインが古い、予約時の電話対応が悪い、といったオーベルジュは気をつけた方がよい。また、雑誌や評価サイトでの下調べも入念にやっておこう。

  試行錯誤の中、私が見つけた一押しが、伊豆の修善寺にある「フェリス」。

  ここは、恵比寿でスペイン料理のお店をやっていたシェフが、移転して始めたスペイン風のオーベルジュ。1泊2食、つまりディナーにブランチまでがついて1人25,500円からで、こころのこもったサービスを受けられる。

  ディナーはスペイン料理のタパスを主体としたコースに食前、食後酒が1杯づつ付く。ワイン価格も5000円前後と良心的。しかも露天の温泉まで付いている(お風呂付きのお部屋もある)。

 チェックイン15時、チェックアウトは13時。最大22時間も、クオリティの高い時間を過ごすことができる。

 同じ価格で、都心のグランメゾンでフレンチを食べるなら、この方が断然満足度は高い。

 自分のテイストに合ったオーベルジュに出会えれば、リピーターとしてさらに新しい楽しみ方見えてくる。

 最近は東京近郊だけではなく、北国や南国のオーベルジュも充実してきて、目が離せない。

<グルメの法則 5  
同じ価格なら、都心のグランメゾンより
「オーベルジュ」の方が満足度は高い。


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