本/教養


『日本をダメにしたB層の研究』著者:適菜収
なぜ日本人は「参加」したがるのか? 【前篇】

はじめに

座り込む人たち

 もうダメです。

 手遅れです。

 わが国は完全に危険水域を突破し、崩壊への道を突き進んでいます。

 あらゆる兆候がそれを示しています。

 先日、こんなニュースが流れました。

 松井一郎大阪府知事は九日、関西電力大飯原発三、四号機(福井県おおい町)が 再稼働しない場合に懸念される電気料金の値上げについて言及し、値上げが実施されれば「反対(の意思表示)で橋下徹大阪市長と二人で関電前で座り込みをするしかない」と述べ、関電側を牽制した。(『産経新聞』二〇一二年五月一〇日)

 結局、原発は再稼動しましたが、それにしても深い精神の病を感じます。

 要するに、自分が誰なのかわからなくなっているのです。

 権力を発動する側の人間が、座り込みを始めるというのですから。

 二〇一〇年一月、首相の鳩山由紀夫は、政治資金規正法違反事件で検察の追及を受けていた小沢一郎に対し、「どうぞ戦ってください」と述べている。

 国家のトップが国家権力との闘争を唆したわけです。

 二〇一二年七月、鳩山は首相官邸前で行われた原発再稼働の抗議デモに参加。もう、なにがなんだかわからない。

日本をダメにしたB層の研究
著者:適菜 収
講談社刊 / 定価1,365円(税込み)

◎内容紹介◎

橋下首相待望論が沸き起こる中、現代日本で起こっているさまざまな「くだらない」現象を読み解くキーワードが「B層」である。「B層」=比較的IQの低い、騙されやすい人間たち、の特徴を細かく解説しながら、多くのB層に支持された民主党がかくも無様に崩壊した理由、そしてまた懲りもせず橋下徹こそ日本国首相にもっともふさわしいという今日の世論調査の結果に現れるB層の「勘違い」の害毒を、あらゆるジャンルで分析しながら、あぶりだしていく。