政府と日銀は政策協調して一刻も早いデフレ脱却を! 日銀はモードを変え、「非伝統的」政策をも含め、あらゆる政策を総動員すべきだ
海外の中央銀行関係者向けに日銀視察イベントを開き講演した白川総裁〔PHOTO〕gettyimages

 48年ぶりに東京で開催されたIMF・世銀総会に合わせ来日した、銀行、投資銀行、ファンドなどの経営者、アナリスト達と意見交換をする機会に恵まれた。驚いたことに、最後の記憶が定かではないほど久しぶりに日本に対する視線が熱かった。

 今なぜ日本に対する期待感が高まっているか、といえば、何も動かなかった過去3年間の経済政策の空白に区切りをつけ、漸く日本経済にも変化が起きそうだ、というのだ。

 より具体的には、まず、民主党政権が終わり、安倍晋三新総裁率いる自民党が政権奪還し、大胆な成長戦略をとるのではないか、との期待が最も大きい。そしてほぼ同様に大きな期待がかけられているのは、来年4月の日銀総裁の交代だ。今度こそ本格的な積極的金融政策を断行し、デフレ脱却を図ってくれる人に替わるのではないか、という期待だ。

政府と日銀が政策協調して一刻も早いデフレ脱却を

 安倍晋三総裁が自民党内に設置する「日本経済再生本部」が10月24日から本格稼働する。私も微力ながら事務総長代行として本部長である安倍総裁を支えていく所存だ。

 安倍氏は総裁選を通じて、「一日も早いデフレ脱却と成長力の底上げで所得向上、雇用の創出に全力で取り組む」と成長戦略推進を訴え、経済を最優先課題とした。政府と日銀が政策協調して量的緩和に取り組んで行くべきだと主張し、日銀が背を向けるならば、日銀の強い独立性を規定している日銀法を再改正することを辞さないという強い立場すら、時に明らかにしてきた。

 政府と日銀が政策協調して一刻も早いデフレ脱却を目指すというのは、今後の自民党の経済政策の柱になるだろう。この点、私も全く同意見である。そして、その協調する政策の中身は、政府も日銀も、「非伝統的」な政策、すなわち、これまでやったことのない政策をも大胆に導入しなければならないはずだ。

 なぜならば、「失われた20年」に表れているように、日本経済の直面する問題は長期化しているうえ、最近の株価を見ても、欧米の株価水準がリーマンショック前の水準を1~2割上回っているのに対し、東京の株価水準は依然としてショック前の7割程度の水面下にとどまっていることに見られるように、根深く、深刻だからだ。

 要は、産業構造問題であり、競争力問題であり、そしてその根っこにある教育や規制、企業統治システムなどから来ている複合危機であり、根本解決は並大抵ではない。

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