中国
日系企業の中国ビジネスは、必ずや復活を遂げる! ~北京-上海-東京の三元中継で開かれた第14回北京コンテンツ研究会
〔PHOTO〕gettyimages

 かつてない中国ビジネスの逆境の中で、日系企業はどう生き延びていくべきなのか---。

 10月18日夕刻、北京-上海-東京をテレビ電話で繋いで、第14回北京コンテンツ研究会が開かれた。参加者は、3都市で約40人に上った。この研究会は、北京の文化コンテンツ産業に属する日系企業の駐在員たちが集まって、昨年1月に発足した。いまでは、計50社近くに案内を出している。

 北京には、「中国日本商会」という伝統と格式ある日系企業の組織がある。私が所属していた講談社北京は文化コンテンツ産業なので、その中の「運輸・サービス部会」という部類に属していた。だが、商工会からゴルフコンペや飲み会などの案内はしょっちゅう来るが、どちらもまったく興味のない私には、物足りなかった。

 私はある時、商工会の幹部に、なぜこんなに頻繁にゴルフや飲み会をやるのか、もっと日中に実りのある中国ビジネスの研究会を開けばいいではないかと文句を言った。するとその幹部は、小声でこう囁いたのだった。

 「近藤さんね、同業の日本人総経理(現地邦人社長)たちは、皆互いにライバル視しあってるんですよ。だからゴルフや飲み会で、少しでも関係を和ませようとしているわけです。それに昼間に研究会なんてやっても、誰も自分の会社のことをオープンにするわけがないでしょう」

 私は「ふーん、そんなものですか」と反応しながらも、やはり納得がいかなかった。

日系文化コンテンツ産業の発展とオールジャパン

 そもそも、これほどリスクの高い「戦場」(中国市場)にあって、同胞が互いに助け合わずしてどうするのだろう? われわれは、「オールジャパン」という概念を持ってこそ初めて、この世界一苛酷な「戦場」で踏み立っていけるのではないか。横光利一の小説を読むと、1920年代の上海では、いまで言う日本人ソープ嬢たちでさえ、日本人としての矜持を持って、互いに協力しあっていたというのに・・・。

 日系文化コンテンツ産業の発展とオールジャパン---この概念をJETRO北京の斧宗一郎氏を始め、北京IMMGの冨永二郎総経理、マッドハウス北京の和泉将一総経理らと話しているうちに、北京コンテンツ研究会の構想が固まっていった。そこでJETRO北京の酒匂宗二所長に相談に行ったら、「それはいい考えだ」とおっしゃり、会議室提供などのバックアップをご快諾いただいた。

 こうして昨年1月に、細々と始まったのが、北京コンテンツ研究会だった(言い出しっぺの私が初代会長を仰せつかった)。スローガンは「オールジャパン」と「オープン主義」。とにかく毎回テーマを決めて、例えば「出版」なら私が発表者となり、近々の中国ビジネスの成功例と失敗例を開示する。その上で、どうすればさらに発展できるのかを、参加者全員で1時間半~2時間くらいかけて、真剣に討論していくのだ。その後も、円卓を囲みながら討論は続く。 

 日系文化コンテンツ産業の駐在員以外にも、日本大使館、弁護士に税理士、中国人に韓国人と、興味ある人に対しては、可能な限りオープンなものにした。それぞれ違った視点から意見を述べたり、質問したりするので、どんなテーマを持ってきても、ビジネスの重要なヒントを得られる。

 出版、アニメ、映画、ゲーム、音楽・・・。テーマを重ねるうちに、北京コンテンツ研究会の参加者は増えていった。テーマによっては、50人を超える参加者で討論したこともあり、「第二商工会」と揶揄されたりもした。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら