Digital Experience! TOP>現代ビジネス>小池良次「シリコンバレー・イノベーション」
小池良次「シリコンバレー・イノベーション」
2012年10月21日(日) 小池良次(Ryoji Koike)

鬼木阪大名誉教授が警告!「総務大臣は保有免許の『承継』は拒否せよ!政府はソフトバンクによるイー・アクセス買収を阻止すべきだ」

1) 今年2月、ソフトバンクが900MHz帯免許を、夏にはNTTドコモ、KDDI、イー・アクセスの3社が700MHz帯の割り当てを受けた。このプレミアム帯の割り当てから半年も経たない間にソフトバンクはイー・アクセスを買収し、大量の周波数を手に入れた。

2) 日本の電波を管理する総務省が対応を怠り電波オークションの導入が遅れている。OECD加盟30ヵ国で、同制度を導入していないのはアイスランドとルクセンブルグ、日本の3国だけ。

3) 携帯電話事業者に割り当てられたプレミアム帯の価値は兆円単位に及ぶ。にもかかわらず割当直後にソフトバンクがイーアクセス社を買収し「公平・公正原則に著しく反する」事態となっている。

4) オークション導入法案を早急に成立させ、電波資産の割り当てに正当な代価支払いを義務づけることが急務である。

5) 総務省はプレミアム帯割り当て時に想定していた4社体制が3社に減少したことおよび、競争阻害の可能性を判断し、買収をストップすべきである。

6) イー・アクセス保有免許の「承継」(電波法20条)が申請された場合、総務大臣は競争阻害を理由に拒否すべきである。

7) 市場競争の監視にあたる公正取引委員会は、今回の買収を調査し、その状況を公表するとともに、適切な処置をとるべきである。

8) もし、総務省および公正取引委員会が、今回のイー・アクセス買収を容認すれば、今後携帯業界の寡占が進み、消費者・国民全体の利益を損なうことになる。

 このように、鬼木氏はイー・アクセス買収を日本政府は阻止すべきであると明確に述べている。

電波オークション導入を潰した総務省

 もう少し、問題点を掘り下げてみよう。

 まず、今回の周波数割り当てでは、民主党が無線免許オークション導入を総務省に求めていた。しかし、制度設計に時間が掛かるとして総務省は抵抗し、今国会でのオークション導入法の成立をつぶした。

 この背景には、NTTドコモおよびKDDIが使いやすい低い周波数(鬼木氏はプレミアム帯と指摘している)を持っており、同帯域を持たないソフトバンクが割り当てを強く総務省に求めていたことがある。

 通信業界では、総務省が裁量行政を継続し、ソフトバンクへの割り当てを行うために、オークション導入法に抵抗したと噂されている。

previous page
2
nextpage
  • PR
  • PR
新着記事
MORE
BackNumber
MORE
ArticleRanking