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週現スペシャル ニッポンの頭脳は中国なんかに負けない
山中伸弥・望月新一・北川進・清滝信宏・村上春樹ほか
ノーベル賞に手が届く日本の天才たち

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 現地の教育コンサルタント、エリック・ローゼンバーガー氏はこう指摘する。

「エクセターへの入学は大変な難関です。テストでトップ・スコアであるだけではなく、学生には音楽やアート、体育などでも高いレベルが要求されます。成績がよいことはもはや当然なので、『エクストラ・カリキュラム・アクティビティ』(教科以外の能力)が注目されるのです。生徒の多くは、課外活動にもとくに力を入れてきたような子供たちとなります」

 望月教授も、そうした課外活動にも才能を発揮する少年だったに違いない。
「エクセターの学費は年間約4万5000ドル(約350万円)と高めですが、学校が卒業生などから年間8億ドル以上の巨額の寄付を受け、在校生への奨学金などの資金援助に年間1000万ドルを使っています。とにかく、良質な学生を生み出すことに力を注いでいるのです」

 最高の教育を受けた望月教授だが、高校はわずか2年で卒業。16歳でプリンストン大学に飛び級で入学し、23歳でPh.D(博士号)を取得した。ちなみに同大も、これまでに米国大統領やノーベル賞受賞者35人を輩出した名門だ。

 望月教授は博士号取得の同年、京都大学数理解析研究所の助手、4年後には助教授となり、2002年、32歳と異例の若さで教授に就任した。

 そんな大天才の望月教授がフィールズ賞の年齢制限にかかったことで、こんな憶測も飛んでいるという。

「望月先生は、『数学では賞レースなど行うべきではない』という考えらしくて、今回発表した内容には40歳になる前に発見していた部分も多いのに、あえて話題になる派手な結論を出すのを急がず、じっくりまとめたんだ、と言う人もいるんです」(前出・卒業生)

 さて一方のノーベル賞では、これまで唯一、日本人が受賞していない部門で有力視される人物も出てきている。経済学賞の呼び声が高い、プリンストン大学の清滝信宏教授(57歳)だ。

受賞者数では中国に圧勝

 大阪の旧・池田銀行を創業した清滝家に生まれ、'78年に東京大学経済学部を卒業。米国ハーバード大学に留学し博士号を取得して以来、ほとんどの期間、欧米で研究生活を送ってきた。

 '97年に発表した「清滝=ムーアモデル」では、住宅や土地などの資産価値の下落という小さな変動が、経済活動全体の生産性を下落させる影響を3つの数式を使って単純明快に示すことに成功した。

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