大人は就活のダメ出しで不器用な若者の大いなる未来を潰さないで!昨年は涙が止まらなかった就活学生のこの笑顔を見てほしい

 私は明治大学でもう12年以上授業を持っていて、先週から13年目の授業をすることになりました。こんなに長く授業をさせていただいて、明治大学には本当に感謝です。

 私が最初に教壇に立ったのは33歳のとき。当時は若いとは思わなかったけど、いまから考えると若かった。学生と10歳くらいしか違わなかったのですね。

大学で授業をしていると、本当にいろいろな人間模様があります。大学生ってコドモとオトナがクロスオーバーしている微妙な時期なので、いろいろ予想外なことが起きます。その中で書けそうな話があればこのコラムでも紹介をしていきたいと思っています。

実は今日の授業に昨年の受講生が遊びに来ていました。元気そうで嬉しかったのですが、彼との間には昨年、ちょっとしたドラマがありました。

就職コンサルタントのアドバイスに従った結果・・・

 去年の11月ころだったか、授業終了後、その彼がおずおずとやってきたのです。「先生、ちょっと報告があって・・・・・前回授業に来られたゲストの講師にメールを送ったら、返事が返ってきました。うれしかったです」と言ってきました。

「それはよかったじゃないか」と言うと、「私は今、4年生ですが、この時期にも就職が決まらないダメ人間です」とぼそぼそ。(まあ、最初のゲストの講師うんぬんというのは話のきっかけで、これからが本題なんだなと少し自分の中の集中度を上げました)

「私はやりたいことがわからないんです。面接のときに志望動機を聞かれると、本当にそれが自分のやりたいことなのかわからないので、いろいろ、迷ってしまうんです。迷うと言葉に詰まって面接が失敗してしまいます」

 素直な子なんですよね。悪い学生じゃない。

 私が背中をぽんぽん叩いて、「ぺらぺら上手に話して相手の意をくんでいく学生は確かに内定をがんがんもらえるかもしれないけど、会社はたくさんある。あなたの誠実な嘘をつけない人柄を評価してくれる会社はいっぱいあるよ。日本の会社はそれほど捨てたもんじゃないからね」と諭すと、彼の目にたまっていたものがどっと流れて、鼻水もでてきて、大変なことに。

いろいろな大人がいろいろなことを言って、本当に可能性の目をつぶしているんですよね。就職ガイダンスかなんかで就職コンサルタント(!?)が、彼に「営業第一志望で、どこでもガンガン働きます」と答えるのがコツですとアドバイスをしたそうです。

 すると彼は素直だからそれを信じて実行する。でも、就職の面接で「ぼくは・・・・営業志望なんです・・・」とこわごわ言っていても、リアリティがないわけです。

そしてある時、ある会社の面接で面接官から「君ねえ、はっきり言って営業は向かないんじゃない」と告げられ、心臓がどっきりしてしまって、自信喪失状態になり、数週間自問自答を続けて、就職活動が怖くなってしまったそうです。

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