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小池良次「シリコンバレー・イノベーション」
2012年10月04日(木) 小池 良次

グローバル市場への返り咲きを賭け、
富士通が次世代サーバーでオラクルと提携

OpenWorld 初日、オラクル社のクラウド戦略を発表したラリー・エリソンCEO〔PHOTO〕gettyimages

 10月1日、米国のエンタープライズ系業界誌の誌面に『FUJITSU』の名前が飛び交った。サンフランシスコで開催されているオラクル社のプライベートショー「Oracle OpenWorld」で富士通の豊木則行氏(執行役員常務)が基調講演をおこない次世代チップ「アテナ」プロジェクトを発表したからだ。

●「Oracle, Fujitsu team on Sparc64 'Athena' chip
(October 02, By Joab Jackson, IDG News Service)

 オラクルはIBMと企業業務アプリケーション市場を二分する大手。一方、富士通は日本国内におけるIT系システムインテグレーションの大手として日本IBMとしのぎを削っている。そうした背景から「オラクルがIBM対抗策として富士通と次世代チップ・プロジェクトを進めている」と米国のメディアは騒ぎ立てた。その影には「国際市場の建て直しには、競争相手であるオラクルとの提携も辞さない」という富士通の密かな決意がにじんでいる。

インハウス戦略 対 パートナー戦略

 まず、業務アプリケーション市場におけるオラクルとIBMの違いに触れておこう。

 オラクルは主要なアプリケーションを自社内で完結させる「インハウス戦略」を好み、自社開発が間に合わない新市場では新興ベンダーを次々と買収してきた。たとえば、2005年9月にCRMのシーベル・システムズ(Siebel Systems)を買収したことは有名だ。

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