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ITトレンド・セレクト
2012年10月04日(木) 小林 雅一

電子書籍の方向性を示すキンドル・ペーパーホワイト

9月6日に発表されたキンドルの新ラインナップ〔PHOTO〕gettyimages

 電子ブック・リーダーの世界的ヒット商品であるアマゾン「キンドル(Kindle)」が、日本でも発売間近と見られている。キンドルには複数のモデル(機種)が用意されており、そのうちのどれが日本で発売されるか不明だが、米国では先日(10月1日)発売されたばかりの「キンドル・ペーパーホワイト(Kindle Paperwhite)」と呼ばれる製品の評判が非常に良い。

 キンドルは2007年11月に米国で初めて発売されたが、当初はいわゆる電子ペーパーと呼ばれる特殊なディスプレイを搭載した「電子書籍の専用端末」だった。その後、2010年にアップルが発売したアイパッドに刺激され、アマゾンはキンドルをアイパッドのような汎用タブレット端末へと進化させた。が、その一方で、電子ブック専用端末もキンドルのラインナップに残しておいた。

 キンドル・ペーパーホワイトは、その専用端末版の最新バージョンである。最新版の最大の長所は、改良された電子ペーパーにある。従来の電子ペーパーは元々、「E Ink」という米国のベンチャー企業が開発した技術に基づいており、初代キンドルもこの技術を採用していた(E Inkはその後、台湾のディスプレイ・メーカーに買収された)。この古い電子ぺーパーには長所と短所があった。

 まず長所の方は、いわゆる反射光(間接光)方式の採用により、バック・ライト(背面光、直接光)方式の液晶ディスプレイ(LCD)に比べて目に優しく、そのため長時間の読書に耐え得るということだった。一方、短所の方は、反射光方式であるために、暗い場所では文字が読めないこと、また明るい場所でもディスプレイ全体がぼやっとした薄緑色になってしまい、肝心の文字とのコントラストが不十分になってしまうことだった。

目に優しく、暗い場所でも読める

 キンドル・ペーパーホワイトでは、この古い電子ペーパーを「フロント・ライト(Front-Light)方式」の新しい電子ペーパーへと切り替えた。その技術的詳細は筆者には正直分からないのだが、これに関連する図1から推測するに、恐らく従来の反射光方式とライト(人工光)方式を組み合わせたものだ。

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