磯山友幸「経済ニュースの裏側」

「1内閣1閣僚」のはずが、政権交代以来、誕生した大臣は延べ152人! もはや「元○○大臣」の肩書きは無能の証明に成り下がった

2012年10月03日(水) 磯山 友幸
upperline
1日夕刻、皇居での認証式を経て野田第3次改造内閣が発足した〔PHOTO〕gettyimages

 民主党代表選を終えて野田佳彦首相が内閣を改造、「野田第3次改造内閣」が発足した。1年余りで4回目の組閣というのは当然のことながら戦後最多の記録である。政権基盤が弱い首相が求心力を保つためとはいえ、「ポスト」の大盤振る舞いは目に余る。

 民主党は政権交代前、自民党の閣僚が短期間で代わるのを「ポストのたらい回しだ」と強く批判していた。総選挙を経ずに安倍晋三、福田康夫、麻生太郎と毎年首相が誕生したことも徹底的に攻撃してきた。ところが政権を奪取するや、自民党時代よりも酷いポストのたらい回しが常態化している。

 今回の内閣改造に関しても、野党からは「入閣待望組の在庫一掃セール」(みんなの党・渡辺喜美代表)、「思い出づくり内閣」(国民の生活が第一・東祥三幹事長)と厳しい批判の声が上がった。公明党の山口那津男代表も「民主党が言ってきた『1内閣1閣僚』は全く実現していない」と切り捨てた。

 政権交代直後の鳩山由紀夫内閣は「1内閣1閣僚」を意識していた。鳩山首相が大臣に任命したのは19人だった。実力本意でポストに就けようとした気概が感じられた。ところが、政権を奪取したものの、ポストが回ってこないことに党内の議員の不満が鬱積。代表選に臨んで菅直人氏はポストを論功行賞の道具に使った。菅氏が大臣に指名した人は35人にのぼった。党内基盤が弱い野田首相が大臣のポストを与えた人はすでに38人にのぼる。

 政権交代以来、民主党で誕生した大臣は152人。複数の担当を兼務した場合を除いた延べ人数である。同じ議員が大臣ポストを転々とするケースも多いことから、「メリーゴーランド人事」と揶揄する声もある。こうしたケースを除外し、個人ベースの大臣就任者の数を数えると、それでも68人にのぼる。閣僚ポストは18人だが、3年余りの間に3倍近い人が大臣になったわけだ。

次ページ  当然、大臣としての在任期間は…
1 2 3 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事


underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ
編集部お薦め記事