有権者をしらけさせ、政治の閉塞感を深める人材枯渇問題。その打開のためにも中選挙区制の導入を急ぐべきである!
〔PHOTO〕gettyimages

 民主党代表選挙と自民党総裁選挙が終わった。これからは、野田新内閣と安倍新自民党の戦いとなる。それに、橋下大阪市長率いる日本維新の会も、国政政党として発足した。三つ巴の戦が始まる。

 しかし、有権者の側には、血湧き肉躍るといった高揚感は全くなく、むしろしらけた雰囲気が広まりつつある。その諦めにも似た気分を醸し出しているのは、人材不足である。

新陳代謝とは無縁の民主党人事

 まずは民主党。数人の国会議員の間でポストのたらい回しである。失敗した閣僚や党役員は、しばらくは陰に隠れて静かにしているのが常識である。しかし、この常識が通らないのが民主党という政党だ。たとえば、大震災、原発事故への対応を陣頭指揮した官房長官が、次は原発担当の経済産業大臣となるなどということは、常軌を逸している。

 また、辞任した閣僚(たとえば総務大臣)が、自分の省を担当する委員会(たとえば総務委員会)の委員長に就任するなど、三権分立の建前から言っても、非常識極まる。それには、実は、黒塗りの公用車が配分されるポストだからというさもしい魂胆もあるようだ。

 かつて田中角栄氏は、「カネとポストで人を動かす。どちらも無ければ、車でもあてがってやれ」と言ったが、民主党こそ、その角栄氏の嫡出子である。人事の際に、車一台で人を釣るほうも釣るほうだが、それに釣られるほうも釣られるほうである。

 そのようなことの積み重ねが、政権に就いた民主党をむしばんでいった。車一台くらい、中古車でも買って、秘書に運転させればよいではないか。そして、日本には、タクシーも電車もバスもある。

 何人かの議員で主要ポストをたらい回しし、常に権力を握る寡占体制は、新陳代謝とは無縁であり、斬新な発想も生まれない。民主党とは、そこまで人材のいない政党なのか。この党が一日も早く政権から去ることが、国民の幸福につながる。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら