選挙
党内の調査でも選挙情勢は悪化する一方。野田政権、内閣改造で「最後の人事権」を行使しても展望は開けず
〔PHOTO〕gettyimages

 民主、自民両党の党首選挙は政党の宣伝戦という観点で見るなら、自民党の圧勝だった。政党支持率、衆院比例代表選の投票先政党を調査した報道機関の世論調査で自民党は急上昇し、民主党は低下した。

 新体制の陣容を選挙シフトを見ても、自民党は「総裁・安倍晋三―幹事長・石破茂―幹事長代行・菅義偉」という最強の陣を敷いた。かたや、民主党は幹事長・輿石東を留任させたことで離党者を防ぐ守りの布陣となり、選挙対策で幹事長代行に財務相・安住淳を起用し多少、補強した程度だ。両党の勢いの差は党首選び、新体制づくりにくっきりと表れ、このトレンドは年内の可能性が高い次期衆院選に引き継がれることになろう。

自民党総裁選はドラマのような激戦になった

 自民党総裁選の結果を受けて9月26、27の両日行った日経新聞の調査によると、次期衆院選の投票先政党で自民党が35%となり、民主党(14%)に大きく水を空けた。政党支持率では自民党は37%と8月の前回調査に比べ12ポイントも上昇、民主党は2ポイント下落の19%だった。

 政党支持率はテレビ報道の量、とりわけ情報番組で取り上げられる量におおむね比例する。民主党代表選は最初から結果が分かっていてほとんど見向きもされなかった。

 これに対し、自民党総裁選は事実上「次期首相」を選ぶという位置付けに加え、投票箱のふたが開くまで誰が勝つか分からず、ハラハラドキドキする激戦となった。また、民主党に比べ候補者の知名度が高く、総裁・谷垣禎一の不出馬、幹事長・石原伸晃の失言、元官房長官・町村信孝の入院など予期せぬ展開も重なり、まるでドラマを見ているようだった。

 総裁選の結果、元首相・森喜朗、元幹事長・古賀誠、元参院議員会長・青木幹雄ら党長老が推した石原、町村、政調会長代理・林芳正がすべて敗退。派閥に頼らない安倍、石破が決選投票に進んだことは自民党の秩序が大きく変化していることを示した。

 一方、民主党は野田を除く3人の候補者の知名度は低い上に、3人の候補がこぞって野田を追及。与党の党首選とは思えないほど対立が浮き彫りになった。それで輿石を幹事長に留任させたのでは、ふたたび民主党に期待しろという方が無理だ。

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