[プロ野球]
佐野慈紀「WBCを真の世界大会にするために」

 21日に巨人が3年ぶりのリーグ優勝を決めるなど、プロ野球は佳境に入っています。今後はクライマックスシリーズ、日本シリーズと続くわけですが、2012年のシーズンを締めくくるにふさわしい熱戦が見られることを期待しています。さて、日本シリーズが終了すると、いよいよ来春に開催が予定されているワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けた活動が本格化します。3連覇を狙う“サムライジャパン”ですが、周知のとおり、つい先日まで出場が危ぶまれていました。今回起きたNPBと選手会との間で起こった騒動について、皆さんはどう感じられたでしょうか。

 率直な感想を述べれば、私自身は「残念」のひと言に尽きます。何に残念だったのかと言うと、選手会にあそこまでさせたNPBの態度です。選手会が主張し続けていたことは、本来であれば、NPB側がしなければいけなかったことです。ところが、言い訳や問題をすり替えたような発言をするだけで、全く動こうとしなかった。選手会が苦渋の決断として、「不参加」を表明せざるを得ない状況までつくったわけです。

 結局、選手会の言い分がある程度、受け入れられたということで、丸くおさまりはしましたが、全て後手後手のNPBの態度はいかがなものかと思ってしまいます。事の重大さを本当に理解していたのでしょうか。

 しかも、これが初めてのことではありません。第1回の時から、この歪んだ運営体制を選手会は指摘してきたわけです。にもかかわらず、3回目を迎えようとしている現在においても、ほとんど変わっていません。つまり、この数年間、NPBは全く改善の努力をしてこなかったということです。