海老原嗣生さんと語る「30歳の転職相談」 【第1回】「世間のキャリア論も社畜論も間違いだらけです」

2012年09月26日(水) 飯田 泰之,常見 陽平

飯田 泰之,常見 陽平飯田泰之X常見陽平「饒舌大陸」

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仕事がつまらなければ、人生の大半はブラックだ

飯田 で、最初に質問です。そもそも「キャリア」という言葉を何となくみんな、いろいろな意味で使ってるんですけれども、キャリアって何ですかね?

海老原 働くことの積み重ねをキャリアというんじゃないですか。最初に言っておきたいんですけど、日本では、「会社にしがみつく生き方をすると、会社に拘束されるから社畜になる」みたいに言うじゃないですか。でも、多くの国では、働いているとみんな社畜になっていくんです。見方によって、それがキャリアにもなるわけですよ。

 俺の知り合いで、デビッド・クリールマンっていう有名なアメリカ人のコンサルタントがいるんですけど、一度、彼にこんな質問をしたことがあります。

 「アメリカという国では、ワークライフバランスが重視されていて、会社と家庭は関係なく、会社でどんなに嫌なことがあろうが、自分の生活が充実していたらそれでいいという考え方なんでしょ。日本みたいに私生活まで会社に拘束されないんでしょ。いいですね」

 俺がこう聞いた瞬間、彼はこう答えたんですよ。

 「そんなアホなことはない。考えてみてくれよ。たとえば、仕事がすごくつまらないから、短く切り上げて、家に帰って余暇を充実させたとする。余暇が充実したと言っても、会社には最低でも8時間いなきゃならない。昼休みを入れると9時間。そして通勤の往復の時間を含めると11時間もある。

 で、家に帰って、睡眠時間の8時間を引くと、どんなに家に長くいたとしても5時間しかない。その間に自分の好きな趣味に没頭したり、好きな人と過ごしたりしても、人生においては、仕事の時間が圧倒的に多いことになるんだよ。

 すると、余暇が充実していたって、仕事がつまらなければ、全体の時間で見れば人生の大半がブラックということになるじゃないか。だから、どんな世界で生きていようが、仕事がつまらなかったら人生は充実しないんだよ」

 それがキャリアの本質じゃないかなと、俺、思ったんだけどね。

飯田 その見方で言うと、常見さんもずっと突っ走り型で働いてきて。

常見 働いてきましたね。

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