「維新の会」公開討論会に参加した政治家たちは勉強不足。「竹島共同管理」発言の裏側にある橋下徹大阪市長の「徹底した現実主義」

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 一方、期待の大きい「日本維新の会」は、9月23日、2回目となる公開討論会を開いた。場所は大阪アカデミア。湾岸の埋め立て地で、大阪の中でもかなり辺鄙なところだろう。周辺には人気も少なく、大阪経済の地盤沈下を垣間見た気がする。

 ただ、公開討論会は熱かった。詳しくはネット上の動画をみたほうがいい。今回は、ジャーナリストの田原総一朗氏が有識者として参加した。国会議員は、松野頼久、松浪健太、桜内文城(以上は前回も参加)の各氏にくわえて、今井雅人氏、谷畑孝氏の両名が初参加。首長経験者は、大村秀章、斎藤宏、中田宏、山田宏(以上は前回も参加)各氏と、松田直久氏が初参加した。有識者として田原氏の他に、上山信一氏と私。弁護士の野村修也氏も来ていたが、有識者として議論に参加せず、フロアからみるとのことだった。

「経済力で世界貢献できるのはすばらしい」

 討論の中心は前回持ち越しとなった外交・安全保障問題。これはそれぞれの価値観が表に出やすい。のっけから、橋下徹大阪市長が、具体論でいこうと話したので、もし今、日本維新の会が政権にいたらどういう行動をとるかという、実践論で議論が行われた。

田原さんは人を挑発するのがうまい。橋下さんもそれにのせられていた。新聞報道では、島根県・竹島を巡る日本と韓国の対立について「どうやったら(日韓の)共同管理に持ち込むかという路線にかじをきるべきだ」と述べ、韓国との共同管理を目指すべきだとの認識を示したとされている。しかし、その発言の背景には、徹底した現実主義がある。

 その議論の前、日本の学校では近代史が教えられず、竹島を巡る歴史について十分な知識がなく、国民的な動きがでてこないという問題が何人もから指摘されていた。たしかに、歴史の授業では、縄文・弥生時代から始まるが、明治に入るころで授業が終わってしまう。いっそのこと、現代から遡って歴史を教えたほうがいいのではないかとさえ思える。

 海外にいると、日本の歴史話をせざるを得なくなる。そのたびに、我が身の知識不足を悲しんだものだ。プリンストン大留学時代、国際関係論の習得がその目的だったがかなり苦しんだ。バーナンキ現FRB議長やノーベル経済学賞受賞のクルーグマンらと、経済学を通じて個人的に知り合いになれたのは幸運だった。しかし一番世話になったのは、国連で活躍した国際政治学者のマイケル・ドイルだった。

 私が所属していたプリンストン大国際問題研究センター長のトップで、よく彼の家のパーティに呼ばれた。彼は、民主主義国同士は、情報公開や交渉能力など多くの要因が重なって、戦争をしないという「民主的平和論」の世界的な大家だ。日本の憲法第9条もよく知っていて、日本が(軍事力でなく)経済力で世界貢献できることはすばらしいことだ、いつも言っていた。

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