2012.09.20(Thu)

人は、働くことが
喜びになる瞬間がある。
それを引き出すのが
私の仕事。
活躍した社員がいたら
すぐに表彰するんです。

綜合警備保障 青山幸恭

週刊現代
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 錚々たる経歴の人物だ。ホームセキュリティ・防犯対策の『ALSOK(アルソック)』として知られる綜合警備保障社長・青山幸恭氏(59歳)。東京大学卒業後、大蔵省(現在の財務省)へ入省し、和歌山県警本部長への出向などを経て同社社長に就任している。だがその素顔は、五輪の時、同社に所属する伊調馨選手、吉田沙保里選手(ともにレスリング)らの応援のため深夜まで社に残り、結果に社員と手を取り合って喜ぶような気さくな人物だった。

 

人は、働くことが
喜びになる瞬間がある。
それを引き出すのが
私の仕事。
活躍した社員がいたら
すぐに表彰するんです。
あおやま・ゆきやす/'52年、大阪府生まれ。'75年に東京大学法学部卒業後、大蔵省(現・財務省)入省。横浜税関長などを務める。'06年、財務省関税局長に就任。'08年に転職して綜合警備保障株式会社に入社し、'10年4月に副社長に就任。'12年4月より現職。ちなみにALSOKとは"ALWAYS-SECURITY-OK"の略

楽じゃない

 公務員時代、私にも、職場の同僚にも"国民の皆さんの生活を守る裏方"という意識はありましたよ。国際交渉もあり、また密輸などの事件もありました。政治家の先生方に法案のドラフトを示し、審議してもらい、更にその法案を実施するにあたり、例えば全国一律でよいのか、不平等はないのかなど様々な意見を聞いてコンセンサスを得ていく仕事もあります。時には庁舎で夜明けを迎えました。

立場変われば

 官僚を経験して感じることは、官民交流の大切さです。民間企業に来てみると「この制度は改正しないと現実にそぐわない」「このまま施行するには問題がある」と感じることが意外と多いのです。もっと官民の対話がなければ日本がダメになる、とさえ思っています。読者の方には「法を作って施行する立場から法に従う立場へ変わったからそう思うだけだろ!」と言われてしまうかもしれませんが(笑)。転勤も多かった。私の最初の転勤は"現場を知らなければよい仕事はできない"と地方の市役所への異動を命ぜられたものでした。

三現主義

 和歌山県警の本部長時代、金融関係の疑惑など、大きな事件もいくつか手掛けました。私は、事件は常に現場で起きていて、現場、現物、現実を見る"三現主義"こそが解決のポイントだと思っています。そして、状況判断に必要な情報を持ってきてくれるのは、常に現場の捜査員の方たちなのです。とすると、私の仕事は彼らから正確な情報をもらうことが大切。そのコツは「いいことをしてくれたらすぐ誉める」というシンプルなものでした。事件が解決したら、打ち上げで捜査員の方たちにお酒を注いでまわり、労をねぎらう。それが、また次の事件解決へとつながるのです。

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