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独占インタビュー 日本を振り回す注目の政治家「本当の狙い」を明かす 石原慎太郎「ボクと橋下クンが考えていること」
官僚に籠絡された民主党政権の目を覚ます〔PHOTO〕gettyimages

大阪市長を信頼しています

 橋下(徹・大阪市長)君がやっていることは、地方の反乱ですよ。

 いま私がやっている、尖閣(諸島買収)の問題も同じこと。官僚の悪しき前例墨守主義を打ち破っていく地方の反乱が、今後続々と起こっていくと思う。

 橋下君が言っている衆院議員半減とか、参議院の廃止は、当然のことでしょう。どう考えても、国会議員の数は多すぎる。参議院もいらない。

 だいたい、最近では各委員会まで国会審議をテレビ中継しているんだから、参議院で再度審議する必要があるとは思えない。だから、参議院が不要という橋下君の主張はその通りでしょう。

 私は参議院にいたことがあるから、あんなカーボンコピーみたいな院に時間や金をかけることはないとかねがね思っていました。

 彼とは、先日も電話で長時間話して、やりたいようにやれと激励したんだが、とても利口な、頭のいい人だと思いますよ。私は非常に信頼しています。

 横並びの類型人間の多い日本社会で、異端に近い強い存在感を持った人間が、結局歴史を変えていく。橋下君という人は、そういう存在なんだろうと思います。

 彼は県と市の二重行政の問題点についても言っているが、私はもともと政令指定都市には反対だった。

 たとえば神奈川県には横浜や川崎といった政令指定都市があるが、そこに県知事の権限がまったく及ばないからおかしなことになる。第三京浜沿いに大きなゴミの処理場があって、その周辺で年中作っては壊し、ゴロゴロやっている。何の利権か知らないけど、都市の美観から言ってもあんなものはさっさと整理したほうがいい。

 ところが横浜市と県の調整がつかないのか、うまく動かない。あれ一つとっても、政令指定都市というのはやっかいですな。

 ただし、「大阪都」というのは止めてほしい。都というのは英語で言うとキャピタルで、元首がおり、国の議会がある場所のことだ。日本には、東京都、大阪都の二つがあるなんて馬鹿な話はない。東京にとって迷惑千万だし、世界中が迷惑するでしょう。誤解を招く表現だからね。

 橋下君は憲法改正発議には国会議員の2分の1以上の賛成があればいいようにしようと言っている。

 私に言わせれば現行憲法は占領軍が統治のためにつくった暫定法で、こんなものが50年も60年も通用しているなんていう国は世界に他に例がない。憲法を破棄することを拘束する根拠は何もないんだから、さっさと破棄すればいいだけの話です。

 私はね、いま国会に戻ってもすぐ総理大臣になれるわけでもないし、だいぶ年もとったから、今後国政のなかでどう動くかは分からないけれども、ただ憲法だけはしっかりした総理大臣にやってもらいたいと思っているんです。

 憲法の改正じゃない、破棄して新しい自前の憲法をつくるのです。

 3年前に発足した民主党政権が腐臭とともにどん詰まりを迎え、いままさに倒れようとしている。

 石原慎太郎・東京都知事(79歳)は4月、東京都が尖閣諸島を地権者である栗原國起氏から買い取る、と発表した。ところがその後、野田佳彦首相は「尖閣諸島は国が買う」と発表し、地権者と独自に交渉に入った。9月に入って、国と栗原氏との交渉が進展し、20億5000万円で購入することで合意した、と報じられている。石原氏は国が購入することには同意したが、一連の対応に強い不快感を見せた。

 石原氏は、次期衆院選の台風の目と目される大阪維新の会を率いる橋下徹・大阪市長とも強い信頼関係で結ばれ、民主党政権を揺さぶる。

 国がやらないなら俺がやる—石原都知事にインタビューした。

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