政界はまさに、「一寸先は闇」の混沌状態。今後の政局を左右する要因は何か?
自民党総裁選に名乗りを上げた5名〔PHOTO〕gettyimages

 民主党代表選挙も自民党総裁選挙も正式に始まり、両者とも候補者乱立で賑やかである。とくに自民党は、次の選挙で政権に復帰することが決まったような雰囲気で、次期総裁が必ず首相になるとでも確信しているのか、我も我もと総裁選に名乗りをあげている。しかし、その目論見がかなうかどうか、まだ分からないのが現状である。

 まず民主党代表選であるが、こちらは野田首相の再選が確実視されている。21日の投票日まで何が起こるか分からない。しかし、野田再選の見通しが代表選を味気ないものにしており、盛り上がりに欠けている。

 自民党総裁選挙のほうはというと、突然の谷垣撤退や安倍元首相の出馬など、話題には事欠かないが、森喜朗、古賀誠に加えて、青木幹雄までがキングメーカーとして出てくるようでは、相変わらずの長老支配かと、世間は辟易する。その長老に受けの良いのが石原伸晃で、国会議員のみの決選投票になれば、派閥の論理で石原当選という見方もある。

問題発言の石原、ナショナリズム路線の安倍

 しかし、石原は、13日のTBS番組で、「放射能を浴びた土の表面を取り除いて、山のように(校庭の)隅に置いてある。それを運ぶところは、福島原発の第一サティアンしかない」と述べるなど、発言に問題があるし、記者会見の評判もよくない。これからの選挙戦で、そのような批判をはねのけることができるのかどうか。

 また、安倍については、腹痛が原因で突然政権を投げ出したことが、その後自民党が政権を失うことにつながったという批判もあり、再登板は早すぎるのではないかという声が、とりわけ地方の自民党員の間で強い。また、極端なナショナリズム路線が、はたして広範な国民の支持を獲得できるかどうかという問題もある。

 尖閣諸島国有化の後、反日デモが中国各地で続いたり、中国の調査船6隻が領海侵犯したりするなど、中国側もヒートアップしていているが、それが安倍にとっては追い風となっている。

 しかし、安倍路線で、日本外交が乗り切れるかは疑問である。同じ町村派で分裂選挙となり、派閥領袖の町村信孝も立候補しているが、こちらはやや地味である。今回が最後のチャンスとして名乗りを上げたが、どれだけ票を伸ばすことができるだろうか。

 石破茂については、政策通ということでは評価が高く、国民の人気も候補者中トップであるが、いかんせん党内で支持が広がらない。とりわけ、長老の覚えが悪く、決選投票になれば、石破包囲網が出来てしまう。地方の票でダントツの成績を残すことが出来なければ、自民党の論理からすれば、当選は難しい。

 林芳正については、今回は顔見世興行で、顔を売り、次への布石をうてればよい、といったところであろう。

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