豪邸、瀟洒な街並み・・・こんな世界が日本にもある「高級住宅街」を歩く「フライデー」2012年9月21日号より

2012年09月15日(土) フライデー

フライデー賢者の知恵

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まるでホテルの結婚式会場のような六麓荘町にある邸宅の一室。住人が話す。「お客さんを招き入れる部屋です。普段は使いません。この街ではどのお宅もこうした客間を設けていますね」
海辺のすぐ近くに建つ鍛冶邸。庭は愛犬5匹のドッグランになっている

 大手企業の創業者一族やオーナーが多く住んでいるのもこの街の特徴だ。

 平均地価は兵庫県平均の約2倍ほどだが、芦屋人の価値観は強烈だ。一般庶民の〝非日常〟が〝日常〟なのである。

「もともと、芦屋は宅配文化が根付いた街。自宅にケータリングを呼ぶことはよくあります。蕎麦屋さんを呼んで蕎麦を打ってもらったり、パーティを開く際は、酒屋に生ビールをサーバーごと注文しますね。そのイメージから、芦屋では値段の張るものが売れると思って店を出す方がいらっしゃいますが、そういった方は必ず失敗している。芦屋の住人は納得できるものなら10万円でも出しますが、たとえ1000円でも価値を感じなければ買わない、そんな気質があるのです」(住人の男性)

 その芦屋市の中でも、高級住宅街と言われるのが、山手町、岩園町、朝日ヶ丘町、そして豪奢かつ広大な家が建ち並ぶ六麓荘町である。

 昭和3年に開発された六麓荘町には約200軒強の住宅がある。街に入ると、信号や電柱が無くなるのに気づく。道路標識も横断歩道もない。山並みの自然を生かした曲がりくねった道沿いに思い思いの意匠を凝らした大邸宅が並ぶ。田園調布で目を引く豪邸も、この六麓荘にあってはその輝きを失うほどだ。人影はほぼなく、宅配便と個人宅が雇っている警備員の姿ぐらいしかない。

奥池にある敷地700坪の大豪邸。美しい緑の芝は、野球やサッカーが楽しめるほど広大だ

「バブルの頃には、坪700万円が相場でした。1000坪の敷地に総額90億円をかけて建てた家もあります。この町の町内会に入会するには50万円かかる。ここに住む人間にとってはなんともない金額でしょうけど、町会としては入会金制度を設けることで、『一見は入りづらい』というイメージを保つ意図があるのです。いわば、これまで造り上げてきたイメージへのブランド代です」(地元の不動産会社)

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