町田徹「ニュースの深層」
2012年09月11日(火) 町田 徹

需給によって料金を変動させ節電をうながす「ダイナミックプライシング」には課題山積み!『北九州スマートコミュニティ創造事業』を視察して

地域節電所の管理パネル(富士電機製)

 料金を変動させた世帯とそうでない世帯を比べたところ、平均で10から15%の節電効果があることが判明した---。

 需給を予測して機動的に料金を変動させることによって節電を促すダイナミックプライシングの実証実験として関係者の注目を集めている『北九州スマートコミュニティ創造事業』を、筆者は先週末(9月7日)に視察してきた。

 ここへきて、政府が付け焼刃で舵を切ろうとしている「原発依存度ゼロ」のエコ社会の実現には、本コラムで先週指摘した原発に代わる廉価で安定的な電源の確保に加えて、ダイナミックプライシングのようなピーク時の効果的な節電策も全国レベルで定着させることが不可欠である。

 その点、全国に先駆けて展開されている北九州市の実証実験は、新日本製鉄の八幡製鉄所の副産物である水素を燃料電池車のエネルギーとして転用することなども含めて大きな成果をあげているという印象を受けた。

 だが、これらを全国展開していくには、スマートメーターの標準化や地域の特性にあわせた多様な電源の開発、そして各地の気象予報に基づく弾力的なプライシングシステムの確立など、課題が山積していることも実感した。今週は、その視察のエッセンスをリポートしたい。

環境再生を果たした奇跡のまち

 先週金曜日(9月7日)のこと。朝8時を過ぎたばかりとは思えない真夏のような強い日差しを浴びて、噴き出す汗を拭いながら歩く筆者の眼前には、ところどころ空き地も目立つ埋立地特有の平らな土地が大きく広がっていた。

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