脱原発こそ成長への道!「大阪維新の会」公開討論会に参加してあらためて感じた「原発=低コスト」という役所情報のデタラメ

 大阪市の橋下徹市長が率いる大阪維新の会は、9月9日、「維新八策」を巡る公開討論会を開いた。討論会後、橋下市長は、「みんな価値観は一緒だと思う」と述べた。

出席者を記しておこう。配布された出席者リストでは、以下のようになっていた。
有識者として、堺屋太一、北岡伸一、古賀茂明、高橋洋一、上山信一、鈴木亘、田原総一朗(欠席)。国会議員として、松野頼久、松浪健太、石関貴史、水戸将史、小熊慎司、上野宏史、桜内文城。首長・経験者として大村秀章、河村たかし、東国原英夫、斎藤弘、中田宏、山田宏、松田直久(欠席)。それと大阪維新の会のメンバーだ。会場は、「マイドームおおさか」(大阪市中央区)3Fの会議室であった。

価値観の違いが鮮明になる「外交」が抜けたのは残念

午後1時から6時までの公開討論会と聞いていたが、出席者リストについては、30分くらい前に到着した別室ではじめてみた。他の出席者も異口同音に、誰が出席するのか事前に知らなかったという。

大阪維新の会議にはこれまで何回も出席しているが、いつも事前調整などは一切なく、ぶっつけ本番ばかりだ。どのように会議を進めていくかという話もなく、会議の冒頭に橋下市長がだいたいの流れを説明して、それではじめてわかるという具合だ。これが大阪維新流なのだ。

中央官庁に長くいた筆者のように、出席者の応答メモが事前に用意され、分刻みの会議進行が時間どおりに行われ、予定調和で終わる会議に慣れた者にとっては、この事前シナリオなしの会議方式は新鮮に見える。

こうした会議方式にもかかわらす、今回、橋下市長やすべての出席者がいっているように、出席者の価値観はおおむね同じだった。もともと、「八策」が新聞紙上にもでていて、それを見て公開討論会に出席している人ばかりなので、当然といえば当然だ。

ただ、議論をやり残した部分がある。当初の予定では、教育、経済・財政、社会保障、外交、統治機構とすべてを網羅する予定だったが、教育に多くの時間がさかれ、外交、統治機構は議論できなった。特に外交では価値観の違いが鮮明になるために、この部分が抜けたのは残念だった。

それと、橋下市長がいうように「原子力発電所に対する考え方は、ちょっと気になるところがある」。実は、大阪維新の八策では「脱原発依存」というマイルドな表現だ。いろいろな方面への対応のためであろうが、しっかりした方向性をまだ出していない。

 橋下市長は公開討論会では「2030年までのゼロ」といっていたが、これでは政府の調査結果をみても、国民の大多数の最低ライン要望であろう。民主党も気楽にこの程度の公約をしてくる可能性は大いにある。

 もっとも、民主党は書いてあることはやらない党という評判が定着したので、誰もまともに聞かないかもしれない。また、国会が全会一致で設立した国会事故調(黒川清委員長)が事故原因を検証したうえで今後のための提言を行ったが、前回の国会で民主党はそれを無視した。仮に「脱原発」といってもリップサービスだ。

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