毎日フォーラム~毎日新聞社

着々と進む普天間のオスプレイ配備
安全性の疑問残しながら、10月初旬の本格運用目指す[在日米軍]

2012年09月15日(土) 万年野党事務局
毎日フォーラム
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 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)への垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの配備計画が着々と進んでいる。10月初旬に本格運用が始まり、全国の主に6ルートでも低空飛行訓練が実施される見通しだ。だが、相次ぐ墜落事故で沖縄県をはじめ各自治体の懸念は根強い。オスプレイの配備問題は民間出身で政治経験のない森本敏防衛相に重くのしかかっている。

 米海兵隊は普天間飛行場の老朽化した輸送ヘリCH46(24機)を同数のオスプレイと入れ替える計画だ。米政府は6月29日、日本政府にこの配備計画を正式通告した。これを受け、民間貨物船に積載したオスプレイ12機が7月23日、米軍岩国基地(山口県岩国市)に搬入された。10月初旬に普天間で本格運用を開始し、来年夏には残り12機を配備する予定だ。

 米海兵隊は世界規模でCH46をオスプレイと入れ替える過程にあり、計360機を調達する予定。うち約140機を既に米本土に配備し、イラク戦争やアフガニスタン戦争で実戦投入した実績がある。CH46と比べ速度約2倍、搭載量約3倍、行動半径約4倍と高い能力を誇り、普天間に配備されれば南西諸島をすべてカバーできる。日本政府には海洋進出を強める中国を念頭に「海兵隊の能力が格段に向上する」(森本防衛相)と抑止力アップへの期待があり、アジア太平洋を重視する新国防戦略を掲げる米国も普天間配備を重視している。

 だが、オスプレイには安全性への懸念が付きまとう。開発段階の91~00年、4回の墜落事故を起こして計30人が死亡し、「ウィドーメーカー(未亡人製造機)」と不名誉な異名を取ったほどだ。改良が重ねられた結果、米政府は05年に「すべての信頼性や安全性基準を満たす」として量産を承認したが、今年だけで4月にモロッコ、6月に米フロリダ州で訓練中に墜落事故が相次ぎ、再び「安全性」が大きく揺らいだ。

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