はたしてバーナンキは何を考えているのか?米国のQE3実施の可能性と金融市場動向を読む
連邦準備理事会 ベン・バーナンキ議長〔PHOTO〕gettyimages

 FRB(連邦準備理事会)のバーナンキ議長は最近のスピーチの中で、「経済状況に応じて必要な措置を取る」との従来からのスタンスを繰り返した。そうした状況を反映して、金融専門家の間でも、米国のFRBが再度の金融緩和策=QEに踏み切るか否かについて見方が分かれる。

「足元の労働市場の状況を見ると、QE3が実施されることは時間の問題」との見方がある一方、「海外からの投資資金の流入によって米国の流動性は着実に増加しており、FRBがQE3の実施に踏み込む必要はない」と見る向きもある。

 足許では、FRBのQE3実施に関する見方の振れによって、株式や為替の市場が上下を繰り返す展開が続いている。9月にQE3が実施されることになると、ドルは弱含みの展開になるだろう。逆に、QE3が見送られることになると、ドルの買い戻しが入り、ドルは強含みの展開になると予想される。

QE3-専門家の間でも見方分かれる

 ヘッジファンドのマネジャー連中とメールのやり取りをしても、彼らが、QE3に実施について明確な判断ができない状況にあることが分る。あるファンドマネジャーは、「ユーロ圏などから多額の投資資金が米国に流入していることもあり、FRBはQE3を実施さなければならない状況にはない」と見る。

 一方、あるエコノミストは、「労働市場の回復が遅れていることを考えると、FRBはQE3を実施する可能性が高い」と予想している。また彼は、金融市場の参加者の半分以上はQE3の実施を折りこんでおり、もし実施が見送られるとマイナスのインパクトが大きいと見る。

 いずれにしても、彼らの多くは明確な判断ができず、今のところ、為替のポジションを大きく傾向けていないようだ。ということは、FRBの決定を見てから、為替のポジションを積むことになる。それだけ、FRBの発表の後、為替市場派大きく変動する可能性が高いことになる。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら