日本の若者は内向きになっているなんてウソ!欧米だけなくシンガポール、インドまで広がる若者の留学指向はもう止まらない!

2012年09月04日(火) 田村 耕太郎
「君ワク」講演会(関西)

「君ワク」現象こそ外向き志向の証明

「君ワク」講演会(高校生向け)

 私事で恐縮だが、拙書「君はこんなワクワクする世界を見ずに死ねるか?!」を読んだ、高校生や大学生からの講演依頼が相次いでいる。ありがたいことに講演会は毎回定員オーバーで質疑応答コーナーでは留学への具体的な質問が止まらない。次世代の日本を世界を担う若者たちとの交流は楽しい。今回はこれらの交流を含めて私が思う、日本の「内向き」「草食」と言われる若者たちの実像を語ってみたい。

 自慢ではないが、私の本は発売二か月弱で7刷りが決定した。著者として実績がなかった私の本、しかも海外事情について記した本が、こんなに手に取ってもらえたことは出版社にも私にも大きな驚きであった。

 ある業界関係者からは「まあ書いてみることは意義あるでしょう。でも売れないでしょう。原因は三重苦です。
(1)海外志向は売れない。
(2)読書習慣も資金もなく数が減っている若者向けはターゲットミス。
(3)政治家・元政治家の本は売れない。
まあ、これを肥やしに次の作品で修正すればいいじゃないですか?」と言われていた。私もそんなもんだろうと思っていた。

 本を出してみてあらためて学んだのは、日本の若者は「内向き」ではないということだ。この本の中にも書いたが、ユネスコのデータをみても、日本の若者は内向きではない。日本企業がこぞって一社当たり10数名の企業派遣留学生を送り出していたバブル真っ只中(1989年)の日本人海外留学生の数は、2万2798人。一方、企業派遣留学がほぼ絶滅した2009年の日本人海外留学生の数は6万6833人。バブル期の三倍近い数に増えているのだ。

 20代の人口で比較すると 1989年が1668万人に対して 2009年が1477万人。少子化による留学対象年齢世代の減少を考慮に入れるとこの期間の留学生の増加率は4倍近くになる。




COURRIER最新記事
Ranking

「クーリエ・ジャポン」

More
Close

田村 耕太郎

(たむら・こうたろう) 前参議院議員。エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員などを経て、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を務めた。
国立シンガポール大学公共政策大学院名誉顧問、新日本海新聞社取締役東京支社長。
1963年生まれ。早稲田大学卒業、慶応義塾大学大学院修了(MBA取得)。デューク大学ロースクール修了(法学修士)、エール大学大学院修了(経済学修士)、オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了、ハーバード大学ケネディスクール危機管理プログラム修了、スタンフォード大学ビジネススクールEコマースプログラム修了、東京大学EMP修了。
2002年から10年まで参議院議員を務めた間、内閣府大臣政務官(経済財政、金融、再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長などを歴任。
シンガポールの国父リー・クアンユー氏との親交を始め、欧米やインドの政治家、富豪、グローバル企業経営者たちに幅広い人脈を持つ。世界の政治、金融、研究の第一線で戦い続けてきた数少ない日本人の一人。
2014年8月、シンガポールにアジアの地政学リスクを分析するシンクタンク「日本戦略情報機構(JII)」を設立。また、国立シンガポール大学(NUS)リー・クワンユー公共政策大学院の兼任教授に就任し、日本の政府関係者やビジネスリーダーに向けたアジア地政学研修を同校教授陣とともに実施する。
著書に『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』などがある。