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最悪の場所で発見された!田端→飯田橋→四ツ谷 「首都縦断」活断層でM7地震ここを直撃する「首都高倒壊」「JR中央線の外濠落下」「防衛省機能マヒ」に備えよ

 1年半前、日本はこれ以上「想定外」の事態には襲われないと誓ったはずだった。だが大自然の脅威は、誰もが想像もしていなかった、東京23区のド真ん中に潜んでいたのだ。衝撃の新事実を追った。

「巨大地震の後」が危ない

〈JR田端駅近くから、飯田橋駅付近を通り、外濠に沿って四ツ谷駅付近に至る全長約7kmの活断層が存在する可能性がある〉

 8月20日、地質学の専門家が集まる日本第四紀学会で発表された、衝撃的な調査結果が防災関係者たちのド肝を抜いている。

 東日本大震災から、まもなく1年半。首都圏直下でも大地震が起こる可能性があることは、たびたび報じられてきた。だが、首都のド真ん中を縦断する巨大な活断層の存在が、これほど強く示唆されたのは初めてと言ってもよい。

 研究グループの豊蔵勇・元日本活断層学会副会長はこう語る。

「私たちが本来、知りたいと思っていたのは荒川方向に伸びている北西—南東の断層の活動性だったのですが、ずっと調べていくと、田端—飯田橋—四ッ谷という北東—南西系統の断層があるとわかった。これは無視できないと考え、今回の発表に至りました」

 まずは次ページの地図をご覧いただきたい。活断層の可能性があるラインは、大きく3つだ。

 一番長いものは、巨大ターミナル・上野駅の4つ隣の田端駅付近から南下し、最高学府・東京大学付近を通過、文京区役所、東京ドーム付近を通り、飯田橋駅周辺から外濠沿いに進む。近隣には東京理科大学、法政大学、そして上智大学と若者たちの学び舎が林立。その先には迎賓館と、皇太子ご一家をはじめ皇族が暮らす赤坂御用地がある。

 また、皇居に近い東側の短い断層付近には格闘技やコンサートの聖地・日本武道館、英国大使館、ラジオのエフエム東京などが並び、最高裁判所もほど近い。

 そして西側の短い断層は、市ケ谷の防衛省の敷地付近を通っている可能性が示唆されている。

 さらに、皇居、国会議事堂、霞が関の官庁街、大手町のオフィス街、東京駅と、官民ともに日本の司令塔となる施設が断層から3kmの至近距離に密集している。

 もし今回発見された断層を震源とする地震が起これば、これらの機関が一度に壊滅する可能性さえある。まさに、日本の中枢を揺るがす「最悪の場所」に存在すると言っていいだろう。

 このような重大な危険がなぜこれまで見過ごされてきたのか。地形学が専門の池田安隆・東京大学大学院准教授はこう解説する。

「今回発見されたのは、南北方向の『正断層』というもの。実は、これは房総半島などでもたくさん見つかっています。ところが今までは、なぜ関東平野に正断層が存在するのか、理屈が分からなかったんです」

 南北方向の正断層は、大地が東西方向に引っ張られることで発生する。しかし東日本大震災以前、日本列島は太平洋側のプレートに押されて東から圧縮されていた。押されているのに、なぜ引っ張られたときの断層が存在するのか---。

「活断層の専門家は扱いに悩んだ末、これらを無視してきた面もあるんですね。

 ところが3・11でプレートの歪みが解消されると圧縮されていた日本列島がもとに戻ることによって東西方向に伸びた。つまり、これらの正断層は、巨大地震のあとになって、お付き合いで、追い打ちをかけるように動くのではないかと分かってきた」(同前)

 無視されてきた正断層は、3・11のような巨大地震のあとに動く可能性が高い、恐ろしい存在だったのだ。

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