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総力特集 日本を倒せ!中国・韓国報道されない「反日」と「憎悪」

●天皇を土下座させろ●韓国のネットカフェ、日本人は入店禁止「竹島は韓国領と3回宣言すれば利用可能とする」●「小日本を打倒せよ」日本料理店が襲撃され、日本車はひっくり返された

 常軌を逸した中国と韓国のデモ隊は、ますますエスカレートする一方だ。「愛国無罪」の裏側で、両国の政権内部の権力闘争がちらつく。加えて、後手後手の対応が続く野田・民主党政権も「A級戦犯」だ。

警察も黙認

「4000人もの暴徒が、『小日本!』『釣魚島から出て行け!』とシュプレヒコールを上げる。デモ参加者は20代、30代の若者たちが主体です。先導役の男たちが、ペットボトルのミネラルウォーターを、参加した若者たちに配って士気を高めていく。常軌を逸した絶叫に、空恐ろしくなりました」(深圳在住日本人ジャーナリスト)

「毎週水曜日に日本大使館で繰り広げられる従軍慰安婦たちのデモは、盛り上がる一方で、独島(竹島)に関する反日デモも各地で起こっています。20日には、『日本人立入禁止』という看板を掲げたネットカフェに見倣おうという運動が、ネット上で一気に広まりました。この看板には、『独島は韓国の領土だと3回叫べば入場可』という注意書きが入っていました」(在ソウルジャーナリスト・金哲氏)

 尖閣諸島と竹島の領有権問題を巡って、中国、韓国との関係が、日増しに悪化している。中国では各地で、日曜日毎の反日デモが定着。暴徒が日本車を引っ繰り返すわ、日本料理店を襲撃するわと、まさにやりたい放題。韓国も8月23日、野田首相から李明博大統領に宛てた、竹島問題を国際司法裁判所に共同提訴することを提案する「親書」を、東京の韓国大使館員が外務省に返しに来て入場拒否に遭い、挙げ句に郵送で返送するという前代未聞の事態に発展した。

 以下、個別に見ていこう。

 まず中国では、「9月18日に押し寄せる大波」へ向けて、厳戒態勢が続いているという。北京の日本大使館関係者が語る。

「9月は日中国交正常化40周年に当たる記念の月で、多数の『40周年交流事業』を計画してきたのですが、林家三平さんの天津公演を始め、事業の延期や中止が相次いでいます。9月18日の満州事変勃発81周年には、かつてない全国的な大規模デモが噂されており、40周年など吹っ飛んでしまった感があります」

 日本メディアの北京総局長も続ける。

「8月21日に、中国外交部が、『日本メディア総局長への緊急招集』をかけました。われわれ総局長が外交部へ駆けつけると、『日本メディアは大局的立場に立って、なるべく穏やかに報道してほしい』と懇願してきたのです。こちらが『中国は社会主義なのだから、まずは中国メディアの過激な反日報道を規制したらどうか』と反論すると、『最近はメディアの力が増していて、われわれも抑え切れない』と弱気な発言をしました。最後は、『われわれ当局は夜も寝ず、食事もロクに取らずに火消しに走っているのだから、どうか理解してほしい』という泣き言でした。あまりに激しい最近のデモに、もはや政府当局もお手上げです」

 デモが最も激しい香港に隣接する1500万都市の深圳では、さらに厳戒態勢だ。前出の深圳在住の日本人ジャーナリストが語る。

「8月15日に香港の活動家が尖閣諸島に渡った目的は、9月始めの立法会選挙向けのパフォーマンスで、そのうちの一人は昨年、反共デモで中国国旗を燃やしていた男です。深圳市民にもそんな情報は入ってきていますが、経済格差の拡大と、香港との暮らしぶりの違いに、鬱憤が溜まっているのです。日本語の看板が書かれた日本料理店やホンダ製のパトカーなら壊してもお咎めなしという『愛国無罪』を掲げて、好き放題の破壊行為に走ります。毎週日曜日は、市民が暴徒と化すので日系企業各社は、外出禁止令を出しているほどです」

 日曜日ばかりか、22日の水曜日にも、北京近郊の河北省石家庄市で、数百人の若者が、「日本人は釣魚島から退去せよ!」と叫びながら、大通りを行進した。この巨大な反日デモのうねりは、いよいよ首都・北京まで迫ってきているのだ。

 このように、日増しに激しくなる中国人の「反日」と「憎悪」の背景にあるのは、都市部の若者たちの不満である。この夏も700万人が大学を卒業したが、まともな就職をできたのは半数程度と言われる。物価はうなぎ登りで、毒食品、環境汚染、役人の腐敗、リストラ、所得格差など、庶民の不満は広がる一方だ。

 加えて、「中南海」(最高幹部の職住の区域)にも、反日デモの・支持者・がいるという。中国の政界関係者が明かす。

「それは習近平副主席を始めとする強硬派の連中だ。胡錦濤総書記は、いま必死に対日関係を改善させようと努力しているが、10月の第18回共産党大会以降は、逆に政府が反日デモを煽る恐れがある」

 胡錦濤総書記(69歳)が政権を担ってきたこの10年間は、「反日的運動は押さえ込んで芽を摘む」ことを原則としてきた。それは胡錦濤総書記自身が、・親日派・だからだという。

 日本の官邸関係者が明かす。

「昨年11月のカンヌG20(主要国サミット)で、野田首相は初めて胡錦濤総書記と会って、短時間の挨拶をしました。その時、『胡錦濤は親日派だ』という情報が外務省から入っていて、野田首相は胡総書記に、『1984年の日中3000人青年交流』の話を披露したのです。野田首相は'84年のこの時、初訪中し、中国側の責任者だった胡錦濤共青団第一書記(当時)を遠目に眺めていたそうです。胡錦濤総書記はこの話を聞くと破顔一笑し、次に両首脳が会った同月のホノルルAPEC(アジア太平洋経済協力機構)の日中首脳会談でも再び、『あの時の日本との交流が自分の政治家としての原点だった』と告白したほどでした」

 胡錦濤総書記はその後も、「親日派政治家」としてキャリアを積んでいく。前任の江沢民総書記(86歳)が反日的言動を繰り返すたびに、それを修復する役回りを務めてきた。

 '08年5月には、5日間にわたって訪日し、「日中友好の旅」を敢行。昨年3月に日本が大地震に見舞われた際には、真っ先に北京の日本大使館に弔問に訪れた。

 胡総書記の意を受けた中国共産主義青年団の機関紙『中国青年報』(8月20日付)は、「日本製自動車の破壊行為は愛国行為ではない」と〝反日分子〟を叱りつける社説を掲載。胡錦濤総書記の外交ブレーンとして知られる呉建民元駐仏大使も、中国共産党機関紙『人民日報』(8月20日付)に、「中国人は平和を愛し、海外と手を携えて発展していく国民ではなかったのか」という論文を緊急寄稿した。

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