馬場康夫(ホイチョイ・プロダクションズ)トークライブ【後編】「若いやつが、そんなに自分というものを持ってどうする。『空っぽの器』でいいじゃないか」

2012年09月20日(木)
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馬場: 真似できますね。明日からでもしてください。ただ、たとえば「どうでもいい小さい仕事ほどすぐに片づける」なんて、これをうちの事務所のヤツにやられたら俺はけっこうカッとなるな(笑)。

松嶋: どうしてですか?

馬場: 俺はわかっているんだから、大事な仕事からやってくれよ、という。ディズニーランドの話に戻りますが、今のウォルト・ディズニー・カンパニーのCEOをやっているマイケル・アイズナーが講演をして、こういうときに「質問がありますか?」と聞いても誰も手を挙げないと、「みんな2番目に手を挙げればいいと思っているでしょう」という話をするんですって。

 「誰かが何かを言ってからなら手を挙げるのはいいけど、いちばん最初ってちょっとイヤだな、と思っているでしょう?」という話を、ギャグを交えてするのがマイケル・アイズナーの持ち芸だということが書いてある。彼はウォルト・ディズニーの薫陶を受けている人だから、相手が何を考えているのかを考えていて、さっきの「人と何が同じか」という話じゃないけど、自分がこちらの立場だったらどう考えるかな、ということなんでしょう。

いい店やれる店、教えます

松嶋: わかりますね、どの辺でいくのがいいのかな、というのは探りますね。ではこの辺で質問を募りましょうか。

質問者A: 馬場さんがいちばん好きなお店ってどこですか?

『新東京いい店やれる店』
ホイチョイ・プロダクションズ
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馬場: ああ、「いい店やれる店」的に? ここのアイヴィープレイスはめちゃめちゃ良いですよ。内装も格好いいですし。ちょっとこっち側に見える自転車屋の景色がイマイチなんですが(笑)。寺田倉庫さんがやっている店なんですけど、そこはすごく良いですよ。それと、フグレントウキョウという店があって、これはノルウェーのオスロにあるフグレンというカフェの日本支店なんですが、今日も午前2時までやっていると思います。そこのカフェはすごくイケてて死ぬかと思いました。

 一歩まちがえると1960年代の日活映画に出てくるうらぶれた場末のスナックみたいに見えるんですが、ここは「一歩まちがえて」ないんですよ。めちゃめちゃイケてるんです。そこは客の半分がノルウェー人なんですが、東京在住のノルウェー人って100人しかいないので、その全員が来ているんです(笑)。

 そして、この店はノルウェーの古い家具だけで作られているんですよ。村上春樹の『ノルウェイの森』ってあるでしょう。あのタイトルの原題になったのはジョン・レノンの「Norwegian Wood」という歌なんですが、実はあれは「ノルウェーの家具」という意味で書いた言葉を誤訳で「ノルウェーの森」とやってしまったんですね。

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