眠れない人々が急増中! 米国で拡大する「睡眠産業」

フィスカル・タイムズ USA

2012年09月28日(金)

 枕から飲料水まで、快眠を売りにした商品が人気を集めている。 不眠で苦しむ顧客が増える一方のいま、商機は拡がるばかりだ。

 仕事や付き合い、家事に趣味・・・・・・。現代人には時間がいくらあっても足りない。

 睡眠時間を削ると、今度は残業や人間関係から生じるストレスがただでさえ短い安眠を妨げる------。思い当たる人は少なくないだろう。

 そんないま、米国では睡眠で悩みを抱える人を対象にしたビジネスが急成長している。米医療調査会社IMSヘルスは、枕や睡眠薬、果ては睡眠コンサルタントまでを含む"睡眠産業"の売り上げが今年度、驚異的な324億ドル(約2兆5000億円)に到達すると予測する。実際、米寝具チェーンのスリープ・トレインは、2011年の売り上げが前年比18%増の3億7000万ドルに達した。同社は新設した専門店「ゴット・スリープ?(眠れてる?)」で寝具のほか、アロマキャンドルやアイマスクなどの睡眠関連の商品を充実させることで、売り上げを伸ばしている。

 他にも、「ドリーム・ウォーター」などの睡眠改善飲料も市場を拡げている。同飲料には、リラックス効果のあるGABAや睡眠導入効果のあるメラトニン、睡眠の質を高めるトリプトファンが配合されており、ウォルマートや空港など、3万以上の店舗で販売され、話題を呼んでいる。

 そして、この分野の成長は止まりそうにない。不眠症などの睡眠障害に悩む人が増加傾向にあるからだ。今年4月に米疾病対策予防センターが実施した調査によると、約4100万人が睡眠障害を患っている。日本も、厚生労働省の調査(平成19年)で5人に1人が「睡眠で充分休養が取れていない」と回答するなど、いまや"国民病"の感すらある。

 羊を数えるのはタダだが、快眠グッズを買ってでも眠りたい・・・・・・。眠れぬ人々の苦悩の上に市場が拡がる。

 

COURRiER Japon

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