32歳の"若旦那"の登場でロスチャイルド家も新世代へ

フィナンシャル・タイムズ UK

2012年09月23日(日)
〔PHOTO〕gettyimages

 200年以上続くユダヤ系金融一族の後継者が決まりつつある。 パリを拠点にグループをまとめ上げ、かつての栄華を取り戻せるか?

「やりたいことをやりなさい。テニスをやりたければ、やればいい」

 アレクサンドル・ド・ロスチャイルドは、父デービッドにそう言われて育った。だが今年32歳になる若者は、テニスや競走馬の飼育といった金持ちのボンボンらしい趣味に夢中になることもなく、18世紀から続く名門を引き継ごうとしている。

 ブルームバーグの集計によると、ロスチャイルド・グループの昨年の総収入は11億4000万ユーロ(約1140億円)で、M&A助言業務で世界10位。今年、食品大手ネスレがファイザーの乳幼児食品事業を買収した大型案件でも助言を行った。だが長い歴史を経て、グループの権限がかなり分散化しており、一族内での対立も見られる。デービッドは息子にバトンを渡すと同時に、一族の権力をパリに集中させようとしている。

フィナンシャル・タイムズ

「分散化していた一族がまとまるのはいい動きです。グローバルなメガバンクの時代が終わりつつあるなか、彼らのビジネスモデルはますます魅力的に見えるでしょう」と金融史家ニーアル・ファーガソンは語る。

 アレクサンドルは米国で金融界をわたり歩いた後、ロスチャイルドでプライベートエクイティ部門の立ち上げに加わった。歴史の荒波にもまれながらも、しぶとく生き抜いてきた一族の次の一手に注目したい。

 

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