シベリア鉄道で 貨物7000両が「大渋滞」の異常事態

ベドモスチ(ロシア)より Russia

2012年10月07日(日)

 シベリア鉄道に乗って旅をしようと考えているなら、出発時期をよく見極めたほうがいい。思わぬ渋滞に巻き込まれる可能性があるからだ。

 アジアと欧州をつなぐ大動脈として近年、急激に輸送量を増やしているシベリア鉄道。なかでも、東シベリアからナホトカ近郊のコジミノ港に至る区間は、原油輸送の重要なルートだ。ロシア産の原油はこの港から、日本をはじめとするアジア太平洋諸国に向けて輸出されている。

 ところが7月、この区間で「列車渋滞」が発生し、運行が麻痺してしまった。100本近くの貨物列車が線路上で立ち往生しているのだ。そのためコジミノ港に原油が届かず、国営パイプライン企業「トランスネフチ」は原油輸出を中断。同社の損失額は72億ルーブル(約180億円)に上るという。

ベドモスチ(ロシア)より

 そもそも全長約9300kmにおよぶ鉄道路線で、なぜ渋滞が起きたのか。トランスネフチ側は、停電で運行が数日間ストップしたせいで、復旧後に列車が集中したからだと説明する。だが鉄道関係者によると、車両証明書の作成を急いだトランスネフチが、自社車両を1ヵ所に集めようとしたことが原因だという。原油タンクと貨車7000両が押し寄せ、線路を塞いでしまったのだ。

 政府は早急に事態の改善に取り組むことを約束したが、列車はなおもノロノロ運転を強いられている。世界最長の鉄道走破は容易ではなさそうだ。

 

COURRiER Japon

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