磯山友幸「経済ニュースの裏側」

高齢化で増え続ける医療費がついに37兆円を突破! 消費増税でも補えないのなら、党利党略を越えた国民目線の議論を!

2012年08月29日(水) 磯山 友幸
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 医療費の増加が止まらない。厚生労働省がこのほど発表した2011年度の医療費総額は、約37兆8,000億円と、前年度に比べて3.1%、約1兆1,500億円も増えて、9年連続で過去最高となった。高齢者が増加しているうえ、医療技術や医療機器の高度化で1人当たり医療費が上昇していることが大きい、という。

 この医療費を賄うために健康保険料も引き上げられている。また、国庫負担の医療費も前年度より1,000億円多い1兆9,000億円になっている。結局、負担はすべて国民に回ってきているわけだ。加えて、消費税増税も決まった。増え続ける医療費をこのまま放置すれば、国民負担がいずれ限界に来るのは明らかだ。

 実は医療費はこの20年来、ほぼ減った例がない。2002年に0.7%減ったぐらいだ。それでも国民の収入が増えているのなら、負担感はそれほどでもない。しばしば使われる国民所得に占める医療費の割合は20年前は5.9%だったが、2000年代になって8%台で定着、2009年以降は10%台に乗せ。10.3%、10.5%、11.0%と増加を続けている。所得が減る中で、医療費の負担がズシリと圧し掛かっているのだ。

医療崩壊に歯止めをかけた民主党

 増加の大きな要因が高齢化にあることは間違いない。37兆8,000億円の医療費のうち70歳以上の患者の医療費が全体の44.9%に当たる17兆円、75歳以上だけで見ても13兆3,000億兆円(全体の35.2%)を占めている。しかも年々その割合は上がっている。

次ページ  1人当たりの医療費を見ると、…
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