有り余る投資資金の行先が見つからない!?
今後の展開が読めないユーロ圏問題〔PHOTO〕gettyimages

 最近、ファンドマネージャー連中から、「投資資金の流入が続いているのだが、投資先がなくて困る」という話をよく聞く。現在、世界主要国の中央銀行は、信用不安や景気刺激のための、大規模な金融緩和策を実施している。それだけ多額のお金(=流動性)が供給されているのである。その一部が、投資資金となりファンドに流れ込んでいる。

 ところが、多額の資金を投資する適切な対象がなかなか見つからない。投資資金の一部は、安全資産であるドイツや米国さらには日本の国債市場に回っている。ただ、これらの市場はいずれもかなりの高値圏にあり、この局面からさらに買い上がるのはそれなりに勇気がいる。

 また、実物資産としての不動産や、不動産を基礎にした不動産投資ファンドなどに向かっているものの、不動産関連市場だけに多額の資金を集中することは、リスク管理の観点からも問題がある。

買われすぎ懸念の安全資産

 ファンドマネージャーの立場からすれば、投資資金の一部を主要国の国債などの安全資産に回さざるを得ない。流入してくる資金を預金口座にただ置いておくわけにはいかず、かといってユーロ圏諸国の信用不安問題が燻っている間は、主要な先進国や新興国の株式市場には資金を投下し難いからだ。

 問題は、そうした事情を背景に、安全資産の価格がかなり上昇していることだ。有体に言えば、"上がりすぎ"という状況になっている。"上がりすぎ"の資産価格は、いずれどこかの段階で大きな調整があり、価格が下落する可能性が高い。それにも拘らず、現下のファンドマネージャーはリスクを覚悟してでも安全資産に向かうしかない。

 市場関係者にとって最大の懸念は、今後、ユーロ圏の問題がどのように進展するか読めないことだ。「ユーロ圏17ヵ国の体制を維持することは難しい」との見方は有力だが、それが何時、どのような格好で崩れるのかもよく分らない。EU諸国の対応によっては、世界経済にかなり大きなショックが波及する懸念がある。

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