アメリカのエリート教育の強みとは? 優秀な学生を求めて世界中にスカウトに向かい、飛び級とリベラルアーツで意欲と能力を最大限引き出す名門大学に学べ!

2012年08月27日(月) 田村 耕太郎

 インドから来日した友人から彼の奥さんのおめでたの一報を聞いた。いつにもましてワクワクしているその友人とは自然と子供の教育の話になった。この友人は高校までインドで教育を受け、学部からアメリカ。スタンフォード大学で工学を学び、経営コンサルタントを経て、ハーバードビジネススクールを卒業した。89歳のおじいさんもハーバードビジネススクール卒という一家に育っている。

 「インドもいい大学がけっこうあるじゃない? 君の子もアメリカに留学させるの?」と聞くと「そうだね。高等教育は世界中どこと比べてもアメリカだよ。われわれインド人には英語のハンディキャップがないしね」と断言した。

 彼とアメリカ高等教育の優位性について話し合った。結論は「意欲と能力のある子供の可能性を多様性の中で最も伸ばしてくれるのがアメリカのエリート教育だから」ということ。具体的には、以下の4点の有意性が浮かび上がった。もちろん、アメリカの高等教育といっても、全部の大学が日本やインドの大学より優れた教育をしているというわけではない。彼が語っていたのは主にアメリカのトップクラスの学校についてだ。

●リベラルアーツ
●飛び級
●入学審査委員会
●全寮制

リベラルアーツ

 彼が「インドも日本と同じように、何が自分に向いているのか知らない高校生に学部を選ばせる。その点あらゆるものを自由に思い切り勉強できたアメリカのリベラルアーツ教育はよかった」という。日本の高校生の学部選びの基準は主に偏差値。「この偏差値なら**大学の**学部かな」という感じだ。自分の関心を最優先にして偏差値無視で学部や大学を決める高校生はかなり少数だと思う。




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田村 耕太郎

(たむら・こうたろう) 前参議院議員。エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員などを経て、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を務めた。
国立シンガポール大学公共政策大学院名誉顧問、新日本海新聞社取締役東京支社長。
1963年生まれ。早稲田大学卒業、慶応義塾大学大学院修了(MBA取得)。デューク大学ロースクール修了(法学修士)、エール大学大学院修了(経済学修士)、オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了、ハーバード大学ケネディスクール危機管理プログラム修了、スタンフォード大学ビジネススクールEコマースプログラム修了、東京大学EMP修了。
2002年から10年まで参議院議員を務めた間、内閣府大臣政務官(経済財政、金融、再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長などを歴任。
シンガポールの国父リー・クアンユー氏との親交を始め、欧米やインドの政治家、富豪、グローバル企業経営者たちに幅広い人脈を持つ。世界の政治、金融、研究の第一線で戦い続けてきた数少ない日本人の一人。
2014年8月、シンガポールにアジアの地政学リスクを分析するシンクタンク「日本戦略情報機構(JII)」を設立。また、国立シンガポール大学(NUS)リー・クワンユー公共政策大学院の兼任教授に就任し、日本の政府関係者やビジネスリーダーに向けたアジア地政学研修を同校教授陣とともに実施する。
著書に『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』などがある。