アメリカのエリート教育の強みとは? 優秀な学生を求めて世界中にスカウトに向かい、飛び級とリベラルアーツで意欲と能力を最大限引き出す名門大学に学べ!

 インドから来日した友人から彼の奥さんのおめでたの一報を聞いた。いつにもましてワクワクしているその友人とは自然と子供の教育の話になった。この友人は高校までインドで教育を受け、学部からアメリカ。スタンフォード大学で工学を学び、経営コンサルタントを経て、ハーバードビジネススクールを卒業した。89歳のおじいさんもハーバードビジネススクール卒という一家に育っている。

 「インドもいい大学がけっこうあるじゃない? 君の子もアメリカに留学させるの?」と聞くと「そうだね。高等教育は世界中どこと比べてもアメリカだよ。われわれインド人には英語のハンディキャップがないしね」と断言した。

 彼とアメリカ高等教育の優位性について話し合った。結論は「意欲と能力のある子供の可能性を多様性の中で最も伸ばしてくれるのがアメリカのエリート教育だから」ということ。具体的には、以下の4点の有意性が浮かび上がった。もちろん、アメリカの高等教育といっても、全部の大学が日本やインドの大学より優れた教育をしているというわけではない。彼が語っていたのは主にアメリカのトップクラスの学校についてだ。

●リベラルアーツ
●飛び級
●入学審査委員会
●全寮制

リベラルアーツ

 彼が「インドも日本と同じように、何が自分に向いているのか知らない高校生に学部を選ばせる。その点あらゆるものを自由に思い切り勉強できたアメリカのリベラルアーツ教育はよかった」という。日本の高校生の学部選びの基準は主に偏差値。「この偏差値なら**大学の**学部かな」という感じだ。自分の関心を最優先にして偏差値無視で学部や大学を決める高校生はかなり少数だと思う。

 リベラルアーツ教育は誰にでも効果があるというものではないとは思う。下手をしたら総花的で何かを体系的に学ぶ機会を失してしまうかもしれない。ただ、高校卒業時点で学習能力と学習意欲が高い学生には向いている。スティーブジョブスは「イノベーションとは点と点をつなげることだ」と定義したが、まさにこれを生むのがリベラルアーツ教育だと思う。

 学問ごとにたこつぼのように分けてしまう日本やインドのやり方より、心理学、物理、歴史、数学、哲学、化学、宗教、経済学と幅広く同時に学ばせるやり方は、自分の真の関心ある学問を見つけられると同時に、学問領域を超えた革新的な叡智を生み出す可能性を秘めている。歴史観を持って経済を勉強できたり、物理学を学びながら宗教や哲学を追求してみることは非常に意義があると思う。

 クラスのサイズも10~15人とみなに発言機会が与えられ、教員も各生徒の進捗度合いや課題を把握しやすいものになっている点も大きい。日本では名門大学でもいまだに数百人単位の授業が行われているが、これではリベラルアーツは無理だろう。

「幅広い勉強だけではなく、スポーツや芸術やボランティア等の活動も精力的に行わせてくれることもアメリカのリベラルアーツ教育の特徴だ」と自らのスタンフォードでの経験をもとに彼は強調する。

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