北京のランダム・ウォーカー

「激動の過渡期」を迎える中国---習近平新総書記&呉勝利は対日強硬派、そして一人っ子世代の若者たちは反日よりもデートに夢中!?

2012年08月27日(月) 近藤 大介
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今年3月の全国人民代表大会に出席した胡錦濤総書記(中央左)と習近平(中央右)〔PHOTO〕gettyimages

 「担当大臣であるあなたは、香港の活動家が上陸した8月15日に、執務室にいて指揮を執っていたのか!?」

 「なぜこのような集中審議を行うまでに、2週間近くもかかったのか!?」

 8月23日、久々に衆議院予算委員会を、衆議院4階の記者席から傍聴した。いまホットな尖閣諸島と竹島の問題に関して、自民党随一の論客である石破茂元防衛大臣が、野田首相、藤村官房長官、玄葉外務大臣、森本防衛大臣、安住財務大臣、羽田国土交通大臣らを前に座らせ、矢継ぎ早に質していく。各大臣は、まるで教師に叱りつけられる生徒のように冷や汗を垂らし、特に羽田国交相などはタジタジとなっている。 

 2時間ほど、法廷ドラマの生舞台を見るかのように(失礼!)、与野党の論戦を見入ってしまった。何と言っても、北京から来た私には、鮮烈な光景に映ったのだ。

10年ぶりのダイナミックな政権交代

 そこで思ったのは、このような光景のない中国との対比だった。

 中国には8つの政党があるが、実質上は共産党の一党独裁なので、野党が与党を追及し、それを全国民に生中継するなどという「仕組み」はない。胡錦濤総書記や温家宝首相が発する言葉は、常に「重要講話」であり、彼らが公的な場で批判されることはない。何を語ろうが、くしゃみしようが、盛大な拍手を受けるばかりである。

 このようなブラックボックス社会から発せられる「反日デモ」というメッセージは、海を挟んだ日本人には、得てして分かりにくいものだろう。私は、中国という世界最大規模の社会が、いま「激動の過渡期」を迎えているのだと解釈している。

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