できるだけ働かずにのんびり生きる
「日本一のニートを目指す」phaさん 【第1回】

米田 智彦
〔左〕phaさん(自称ニート/「ギークハウスプロジェクト」発起人)と〔右〕米田智彦さん(フリーエディター)

本を出したけど、キャンペーンがだるくって

米田 今回から始める僕の連載で、最初にphaさんをお声がけしたのは、昨年末に佐々木俊尚さんが司会をされた「5人の若者に聞く 21世紀の生き方」という座談会があって、僕もphaさんも出席しましたよね。あれから半年ほどしか経っていませんが、かなり世の中の雰囲気が変わったな、という感覚があります。

 あのトーク以降、今年になって、新しい生き方や暮らし方、さらにその先の時代のサバイバルといったテーマが、多くの人の興味の対象として浮かび上がってきたように感じています。ノマドに関する本もたくさん出てきましたし・・・。それで、あのトークの続きを僕なりにやってみたいと思いました。

pha はい。

米田 上昇志向で資本主義社会を勝ち上がっていく、という強者論ではなく、消費社会には貢献しないかもしれないけど、自分なりに身の丈に合った選択をして無理せずに生きる。そういう生き方があってもいいじゃないかという考えを、僕は少し探りたいと思っていて、「日本一のニートを目指す」と言っているphaさんをお招きした次第です。

pha でも、実は、対談とかトークショーとかって何を喋ったらいいかよくわからないんです。喋るのにそんなに自信がないこともあって、今度『ニートの歩き方 お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法』というタイトルの本を出したんですけど、出版キャンペーンとして「書店なんかでトークイベントをやりましょう!」と出版社の人に言われたんですけど、なんか面倒くさい、だるいなって。

米田 「だるい」はphaさんお得意のフレーズですね(笑)。

 昨年末の5人の座談会の後、ノマドに関しては「強者しか生き残れない」という一つの結論が出たように思いますし、僕もある意味、確かにそうだなとも考えています。

 個人として生きていくには、スキルや能力の高さが必須ですが、社会全体の「包摂」を考えると、全員が強者であるわけではない。こぼれ落ちる人は出てくる。ノマドというライフスタイルを実践した身として、その包摂をどうやって取り入れていけばいいのだろうとおぼろげながら考えていました。国や自治体が用意する社会制度としてのセーフティネットではなく、個々人のマインドのゆるやかさ、それを後押しする空気のようなものとは何だろうかと。

 競争の中、成功を目指して勝ち残っていける人を否定するわけではないんです。でも、本当に誰にも助けを呼べず、しんどくなったなら、そこからちょっと降りて、等身大で生きてもいいじゃないか。今日はそういうことを、硬くならない雰囲気でphaさんと話せればいいかなと思っています。

pha はい。でも、別に特段喋ることもないし、だるいなぁ、みたいなのがあって・・・。

米田 ふふふ(苦笑)。

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