2012.08.26(Sun) 岡田 真理

アスリートと集中力

筆者プロフィール&コラム概要
ガムを噛んで集中力を高める田口壮選手(写真はフィリーズ時代)〔PHOTO〕gettyimages

 以前、格闘家のマネージメントを担当していたときの話である。私の担当していた選手はテレビのレギュラー番組を持っていたため、試合前の調整期間に入った段階でもテレビ出演をしなくてはならないことがあった。調整期間とは、つまり減量を行っているときのことだ。

 格闘家のすさまじい減量については以前このコラムでも触れたことがあるが、食事制限で炭水化物を減らしているときは、血糖値が下がってしまうことがよくある。その時の症状として代表的なのが「イライラ」だが、それに伴ってよく表れるのが「集中力の欠如」だ。

 私は担当選手から、番組の収録時は一口サイズのチョコレートか、飴玉を用意しておいてほしいと頼まれていた。集中力が低下したと本人が感じたときには、収録の合間にさっと甘いものを口に含んで一時的に血糖値を上げ、集中力をアップさせていたのだ。

 これは、即席的な集中力アップ法。試合に向けた調整期間だけはやむを得ず取り入れていたが、この方法だと血糖値が上がったり下がったりしてイライラが増してしまうこともあるため、本来はおすすめできない。イライラが増えればチョコレートや飴玉を口にする機会も多くなり、かえって糖分の摂り過ぎになってしまうこともあるだろう。

 では、アスリートの減量期間など特殊な場合を除き、一般的に常日頃から集中力を高めておくためにはどうしたらいいのか。それは、まず「朝食をしっかり摂ること」である。

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(おかだ・まり) スポーツライター、NPO法人ベースボール・レジェンド・ファウンデーション代表。1978年生まれ。立教大学卒業後、カリフォルニア大学エクステンションにてマーケティングのディプロマを取得。帰国後はプロアスリートのマネージメントに従事し、後にライターに転身。現在はアスリートのインタビュー記事を執筆する傍ら、ベースボール・レジェンド・ファウンデーションを運営している。


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自らのカラダに細心の注意を払うトップアスリートたちは食生活にもプロフェッショナルである。アスリートにとってもそうでない人にとっても役に立つ、スポーツ選手たちの食に関するエピソードを、自らもプロ選手のマネジメントに携わった気鋭のライターが紹介する。