経済の死角

全国民注目!原発ポチたちの「やらせマニュアル」をスクープ入手 中国電力の内部文書に書かれた呆れた中身
まだこんなことやってんのかよ

2012年08月28日(火) 週刊現代
週刊現代
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 懲りない面々である。意見聴取会への出席の次は、パブリックコメントへの意見の提出を社員に促していた電力会社。国民の不信感を高め、自らの首をしめることになると、なぜ気づかないのか。

文書には「社内限り」の印

「あまりに膨大な数でした。正直に言うと、国民の原発問題への関心の高さを、甘く見すぎていたかもしれない。寄せられた意見が多すぎて、こちらの対応が追いつかないほどです」(内閣府中堅職員)

 約9万件。内閣府が7月2日から募集した「〈エネルギー・環境に関する選択肢〉に対する御意見」、いわゆる「原発依存度についてのパブリックコメント」に投稿された意見の総数である。

 今回のパブリックコメントは、2030年時点での日本のエネルギー政策について、「原発依存度をゼロにするか(ゼロシナリオ)、15%にするか(15シナリオ)、それとも20~25%にするか(20~25シナリオ)」、どれが一番ふさわしいと思うかを国民に問うものだった。

 内閣府は過去にも様々な政策についてパブリックコメントを募集してきたが、「集まってくるのは多いときでもせいぜい1000件程度だった」(同・中堅職員)というから、9万件という数字がどれだけ大きなものであるかお分かりいただけるだろう。

 現在内閣府ではその集計が急ピッチで行われている。その結果については8月16日現在では報じられていないが、「おそらく原発比率はゼロ、とする声が6~7割を占めるでしょう」とこの中堅職員は予測する。7月14日より日本各地で開催された「エネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取会」でも、前出の3つの選択肢のなかからどれを選ぶべきか、意見の交換が行われたが、意見を表明した人の約7割がゼロシナリオを支持しているからだ。

 国民の多数が「将来的には原発ゼロ」を望んでいることは明々白々。しかし、この国民の声に対して露骨な嫌悪感を示し、総力を挙げてゼロシナリオもしくは15シナリオを阻止しようとする勢力が存在する。電力会社の面々である。

 去る7月16日、名古屋市で開かれた意見聴取会に中部電力の社員が出席し、原発擁護発言をして世間からの批判を浴びたのは周知の通り。だが、電力会社の〝世論への介入〟はそれだけに止まっていなかった。

 管内に島根原発と建設中の上関原発を抱える中国電力は、原発の必要性を分かりやすく解説した資料と、社員に対してパブリックコメントに意見を提出するよう、暗に求める文書を作成していたのだ。

「社内限り」の印が押され、各部署の長のみにしか配られなかったというこの内部文書が流出することなど、中国電力側は考えもしなかったのだろう。本誌は中国電力の関係者の協力を得てこの文書を入手したが、ここには合計50ページにもわたって、電力会社のホンネと、社員への要請が記されているのだ。

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