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創業100周年で経営危機、倒産危険度指数が上昇中 シャープは大丈夫なのか 万が一のとき、日本経済はどうなる?
サプライズ人事で社長に就任した奥田氏。得意の「現場主義」をいかせるか〔PHOTO〕gettyimages

 世界を代表するテレビメーカーが、危機に瀕している。工場や首都圏の営業拠点を売却するリストラ策に走っているが、新しい「稼ぎ頭」はまだ見つからない。残された時間は、多くない。

ハゲタカが狙っている

 莫大な資金を元手にコンマ秒単位のトレードを繰り広げ、億単位の儲けを一瞬のうちに稼ぎ出す巨大外資。彼らが日本の電機メーカー・シャープに密かに「売り」を仕掛けている。

 東京証券取引所が発表する空売り残高報告書に、その〝証拠〟がある。ドイツ銀行、モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックスが、シャープ株を大量に空売りしていることが直近の報告書に記載されているのだ。

 3社の空売り分を合わせるとシャープの発行済み株式数の3・7%以上で、〝裏大株主〟といっていいほどの大量の売り。外資各社はシャープの株が下がるほど儲けが膨らむことになる。彼らはいま、シャープの株価が下がるほうに〝ベット(賭け)〟している。

 それだけではない。さらにヤバい事態が進行している。値が高いほど〝倒産危険度〟が高くなるといわれるCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の数値を見ると、シャープのそれが信じられないほどの急上昇を描いている。

「シャープのCDSは8月頭くらいから急騰し、一時は1600bp(ベーシス・ポイント)をつけました。いまは多少落ち着いて1200bp程度ですが、それでも多くの企業のCDSは200bp以下、ソニーなどが300bp程度なのに比べれば異常な数字といえます。これを見る限り、市場はシャープの破綻を連想し始めているともいえるでしょう。半導体大手のエルピーダメモリが破綻した際も直前にCDSが大幅に上昇しました」(フィスコのアナリストである小川佳紀氏)

 株価も下落を始めた。8月3日の東京株式市場で売り浴びせられると、〝ボーダー〟の200円を割り込み、一時ストップ安の187円まで値を下げたのだ。ちなみにシャープ株が200円を割るのは1975年1月以来。8月15日には再び164円まで急落下するなど、予断を許さない状況が続いている。

 一体、シャープに何が起きているのか。

 本誌はシャープの元副社長、常務、取締役などの幹部OBを中心に複数のシャープ関係者に取材を試みたが、一様に口が重い。「私に語る資格はない」と言うばかりでそれ以上一言も語ろうとしない者もいれば、露骨に居留守を使う者もいた。なにやら不穏な空気がシャープに漂っている。

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