2012.08.30(Thu)

店の活気は、店の外から
見たほうがよく分かる。
店員の視点からは
見えないものにも
注意が払われているのが
よい店の証です。

ぼてぢゅうグループ 栗田英人

週刊現代
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 お好み焼に初めてマヨネーズをかけた店が、今回の取材先『ぼてぢゅう』だ。この味をタカラジェンヌが気に入り、繁盛店になったことをきっかけに、大阪名物だったお好み焼は全国区へと飛躍した。現在の社長は、前社長の息子にあたる栗田英人氏(48歳)。韓国、台湾、シンガポールなどアジア諸国へも積極的に出店を進める"関西・粉モノ文化の伝道師"とも呼べる人物である。

 

店の活気は、店の外から
見たほうがよく分かる。
店員の視点からは
見えないものにも
注意が払われているのが
よい店の証です。
くりた・ひでと/'63年、大阪府生まれ。'86年に高千穂大学商学部卒業後、東京フード入社。『ぼてぢゅう』渋谷宮益店の店長などを務め、'92年、取締役企画開発部長、'96年に常務取締役、'01年には代表取締役社長に就任。'12年6月より、飲食店のアジア進出を支援する一般財団法人アジアフードビジネス協会の理事も務める

屋号

 入社後10年間、店舗で修業しました。お好み焼は素材だけでなく、かき混ぜ方や鉄板によっても味が変わる食べ物です。混ぜる時は、卵が生地にとけ込まない程度にサッと混ぜるのがうちのコツ。混ぜすぎると味の変化が乏しくなるのです。鉄板は厚めがいい。"ぼてっ"と食材を載せた時、鉄板が分厚いと鉄板表面の温度が下がりにくく、"ぢゅう"っと生地がおいしく焼けるのです。

PX

 お好み焼にマヨネーズをかけたのは、昭和21年、日本が最も貧しかった時代のことです。米軍のPX(進駐軍専用の購買部)で売っていたマヨネーズが流れてきて、これをかけてみたのがきっかけだったと聞いています。

数字

 経営者になってからは、マーケティングの面白さを知り、とくに力を入れています。各種統計や売り上げなど・数字・は正直です。デフレの世の中だから、今は経済状況を考慮し、比較的単価が安いフードコートへの出店を進めています。あと、お好み焼は大阪や広島などでは日常的に食べる定番料理ですが、焼そばはどの地域でも消費量の差が少ない。だから、関東以北の店は焼そばを売りにすると地域に受け入れていただきやすくなります。

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