経済の死角

現地徹底ルポ 危険地帯への建設を黙認してきた国と御用学者の大罪を暴く 大飯、志賀原発を破壊する「M7級活断層」

2012年08月25日(土) フライデー
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活断層カッターの異名を持つ衣笠氏を直撃。路上で声をかけると激高し、カメラマンを壁に押しつけてきた
3、4号機が稼働中の大飯原発からは白煙が昇っていた。左端が4号機。年末をめどに調査結果を報告する

「誰にも言わんけど、ホンネを言えばおっかないよ。活断層があるかも知れないのに、今も(原発は)動いてるんだから」

 緑が生い茂る山と、穏やかな海に囲まれたおおい町(福井県)で出会った老婆は、日差しの下で顔をしかめた。

 原子力安全・保安院は関西電力の大飯原発と北陸電力の志賀原発(石川県)の敷地の下に活断層がある疑いがあるとして、7月18日に両社に断層の再調査を命じた。しかし、大飯原発3号機と4号機はフル稼働中だ。政府は「念のための調査」であることを強調しているが、本当に念を入れるなら、運転を中止して調査をするのが筋であることは、子供でも分かる論理だ。言うまでもないが活断層は突然出現するものではない。再調査は立地時の審査では見逃されていた活断層を調べ直すことを意味する。

 一体なぜ、今になって活断層が〝発掘〟されているのだろうか。

「原子力安全・保安院や原子力安全委員会は、原発を建てたいがために、『御用学者』に杜撰な審査をさせ、それを認めることで活断層の上にも原発を建ててきたんです。大飯や志賀以外の原発からも、これからボロボロ活断層が見つかる可能性がある。さしあたり危惧されているのは、大飯原発の2号機と3号機の間を横切る『F–6断層』です。私が5月に見た資料には、岩盤と岩盤が擦れた時にできる軟らかい粘土や、細かく砕かれた岩のスケッチが描かれていた。活断層であることを示す典型的な地層です」

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