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自由、寛容、合理的

安藤: 猪子さんって表現者らしいアイデアリスティックなところもあるけど、反面、ものすごく現実的な部分もあって、つかみどころがないと人だなあ、と思います。

猪子: でも合理的でしょ? ほら、ぼくの好きなオランダはね、「自由、寛容、合理的」というのが社会のテーマなんだよね。

 個人が自由でいる、ってことがすごく重要視されていて、個人の自由を大切にするには、社会全体が寛容でないといけないわけ。たとえば、ある特定の倫理観によってルールが決まってしまうと、その倫理観に合わないひとの自由は減るでしょ? だから個人の自由を担保するためには社会が寛容でなければならないの。

 その上で、自由で寛容なだけでは全体の競争力が下がるので、矛盾が起こった場合には何らかの判断をしないといけないでしょう? つまり個人の自由がバッティングしたときには、最も合理的な判断を下すことによって競争力を維持する、といった考え方なの。いい国だよね。

安藤: 私が留学していた当時はそのテーマには気がつきませんでしたけど、オランダに一年間ほど留学していた当時を思い返してみると、確かに「自由、寛容、合理的」を重んじる国ですよね。

猪子: そう。サンフランシスコも同じ。社会の成り立ちがよく似ていて、どちらも港町なんだよね。だから、歴史的にいろんな国籍や人種が入り乱れる中で保守的なキリスト教的な価値観だけでは通せなくなって、でも、社会は回していかなければならない。港町で商売人が多かったからなのかもしれないけど、意外とみんな合理的で、それで似たようなカルチャーが成り立ったんでしょうね。

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