ソーシャルメディアが社会の課題を解決する! 拡がる「ソーシャルグッド」の潮流

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FastCompany 掲載記事(2012年8月8日)中の動画より

 「ソーシャルメディアのサービスが社会課題の解決に大きな役割を果たすのではないか」ということは、今日、すでに多くの場所で議論されるようになってきました。

 今回は偶然同じ週に目に留まった、こうしたソーシャルメディアにより社会をよくしようと試みる潮流についての記事を2点、紹介したいと思います。

主要ソーシャルメディア・サービス幹部による「ソーシャルグッド」座談会

 まず1つ目の記事は、ビジネス雑誌FastCompanyの最新号に掲載されたもの。主要ソーシャルメディア・プラットフォーム5社(フェイスブック、ツイッター、ユーチューブ、リンクトイン、ジンガ )の非営利活動やフィランソロピー活動をリードする幹部スタッフの座談会のレポートです。

●「"Important Power Players Assemble To Discuss How Social Media Can Be Used For Good"(主要プレーヤーによる座談会:社会によいことのためにソーシャルメディアをどのように活用しうるか)」 FastCompany 2012年8月8日

 なぜこの記事を取り上げたかというと、私が記憶する限り、こうした主要プラットフォーム・サービスのフィランソロピーや社会貢献活動に権限を持つ幹部スタッフが一同に会して会話が行われる様子を、今までに見たことがなかったからです。

 中東における民主化運動(アラブの春)や、ハイチや日本の自然災害の際に、それぞれのソーシャルメディア・プラットフォームサービスがどのような役割を果たしたか、また、今後の方向性はどうなるのか。座談会の動画を通じてそれらの具体的な様子が伝わってきます。

 ビジネス専用SNSのリンクトインが災害時のスキル・マッチングに役割を果たした話、また「ファームヴィル(Farmville)」などのソーシャルゲームを提供するジンガが災害時にバーチャルグッズ購入のプラットフォームを活用して短期間で多額の寄付を集めた話・・・など、当時の様子を伺い知ることができます。

 過去にゲームをしたことはあっても一度もクレジットカード情報を登録したことがなかった利用者が、災害時には積極的にクレジットカードを利用して寄付活動をした---という事例もあります。そんなことを振り返りながら、「フィランソロピー(企業による社会貢献活動)こそがマーケティングの未来なのではないか」と語るツイッターの共同創業者ビズ・ストーン(Biz Stone)氏の姿も、とても印象的でした。

 それぞれがすでに世界中に何億人という膨大なユーザーを持つ各社にとって、こうした過去の経験や教訓を今後にどう活かしていくか、ということも話題になりました。例えばユーチューブのプロダクトマネジメント・ディレクターのハンター・ウォーク(Hunter Walk)氏は、成功するキャンペーンに必要な要素として3つの「C」を掲げていました。

 その3つとは、Content(魅力的なコンテンツ・メッセージ)、 Community(キャンペーンを拡散・支援してくれるコミュニティ)、Call to Action(キャンペーンを知ってもらった上での寄付や署名、イベント参加など、具体的な行動への分かりやすい導線)です。

 今年の3月、たった6日間で1億人の視聴者を獲得した口コミ動画によるアクティビズム・キャンペーン、「KONY2012」なども引き合いに出しながら、このような注目を浴びた事例から教訓を引き出すことの大切さにも触れていました。

 また、前出のビズ・ストーン氏は、「今後はこうした主要ソーシャルメディア・サービス各社が連携しながら、どんな時にどのサービスをどのように活用すればいいのか」といった問題など、事例集約サービスの必要性についても語っていました。

 こうした議論の中で何度か言及されている「ソーシャルグッド」という言葉があります。一見すると明確な定義はないように思えますが、「チャリティ、アクティビズム、NPO 活動など、幅広く社会をよくするための試み」といった意味合いで使われているようです。

 多くの人から共感を集めることに重要な役割を果たしているプラットフォーム・サービス各社にとっても、この「ソーシャルグッド」は無視することができない潮流になっている。座談会からはそんな様子を伺い知ることができます。

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