ギリシャの債務不履行で政府・日銀は政策転換するか~『ユーロ危機で日本は復活する!』著者:上念司(経済評論家)

聞き手:倉山満(憲政史研究家、国士舘大学講師)

上念 相変わらず近衛内閣末期のような恐ろしい状態が続いてますが、最近『ユーロ危機で日本は復活する!』という本を出させていただきました。

 「本当に復活するの?」と私も半信半疑なんですが・・・。

倉山 ええ!? 著者本人にそんなこと言われたら・・・。

上念 いえいえ、ウソです。ウソです。

 これは端的に言うと、本当に10秒ぐらいで言えちゃうんです。私の本をお読みいただいている方ならお分かりとは思いますが、日本政府または日銀が政策転換するとしたらどういうタイミングだろう、というのがポイントなんです。

 2000年以降最大の政策転換と呼ばれたのは日銀の「量的緩和」ですよね。当時、政策審議委員だった中原伸之先生が主導して日本を救いました。

『ユーロ危機で日本は復活する!』
著者:上念 司
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 あの政策は何が契機になったのかというと、ITバブル崩壊の後、各国の中央銀行は地獄のような金融緩和の渦に巻き込まれました。その流れの中で日銀も政府も「量的緩和」という政策をやることになったんです。あのまま2008年まで緩和を継続していれば、たぶんデフレは終わっていたんです。途中でやめてしまったので、いまもデフレのままなんです。

 「量的緩和」のような政策転換がどういう時に起こるかというと、それは大きな危機があったときなんです。その意味では、ユーロ危機というのは非常に大きな危機なので、2000年の時のような大きな政策転換が実施されるかもしれない、と考えられるのです。

 ユーロ危機が顕在化すれば、海外では間違いなく、これまで以上に大規模な金融緩和と財政政策が実施されるしょう。これを見た日本国内の各種勢力が、政府、日銀に対して海外なみの積極的な金融緩和を求めて圧力をかけてくるでしょう。