Closeup 武田翔太(ソフトバンクホークス)「将棋が育んだ〝野球脳〟」 打者の顔を見れば、何を考えているか分かるんです---
19歳の強心臓ルーキーに迫った

たけだ・しょうた1993年4月3日生まれ、宮崎県出身。小学校でソフトボール、中学校で軟式野球を始め、宮崎日大高では1年秋からエースとして活躍。'11年10月、ソフトバンクよりドラフト1位指名を受け入団。右投げ右打ち。187cm、84kg
「頭の回転を良くするために始めた」という将棋は、中学時代には将棋部の部員全員に完勝したほどの腕前。正式な段位などは取得していないが、腕に自信ありだ

「将棋も野球も考え方は同じです。打者の顔を見れば、気持ちが読める。相手の裏をかいて先を読み、打ち取るというのがピッチングだと思っています」

 趣味の将棋に準えて投球論を語る19歳、武田翔太(福岡ソフトバンクホークス)。撮影のため「何か好きな駒を」と筆者が水を向けると、手に取ったのは「飛車」だった。猛烈な突進力と、後退する駆け引きの自在性とを併せ持つ---。成って「竜王」となれば、さらに動きは自由自在。盤上における最強の攻め駒である。

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 8月2日現在で2勝無敗(3試合登板)、防御率1・06。高卒新人ながら一軍デビューを先発で果たした武田は、瞬く間に2連勝を遂げた。これは '08年の唐川侑己(ロッテ)に続く史上6人目の記録である。その中には、あのダルビッシュ有(現レンジャーズ)も含まれるが、武田はその2試合とも相手を零封した。高卒ルーキーのデビュー「無失点」2連勝は史上初なのだ。