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市川裕康「デジタル・キュレーション」
2012年08月10日(金) 市川 裕康

タブレット端末とSNSサイトの広がりにより生まれる教育業界のエコシステム

 iPadというデバイスを、デジタル教科書の配信プラットフォームとして利用するのはもちろん、教師が独自のテキストを作ったり、また外部開発者が教育関連アプリを自由に作ったりするのに活用できる、独自の「エコシステム」が生まれつつあります。

 この秋に発売が噂されているiPadの次世代版、「iPad mini」は、サイズが小さくなることに併せて価格も安くなることがすでに噂されており、教育分野での利用がますます加速すると期待されています。

「ビッグ・データ」活用を目指すタブレット端末用教育プログラム「アンプリファイ」

 巨大メディア企業であるニューズ・コーポレーション社が7月末、タブレット端末を活用した教育プログラム「アンプリファイ(Amplify)」の立ち上げを発表しました。アンプリファイとは、同社が情報通信大手のAT&Tと提携し、WiFiと4G網で駆動するタブレットや端末管理サービス、技術支援を活用した教育プログラム。これを今年の9月からスタートさせるというのです。

●「"News Corp Announces Business Plans To Disrupt Education: "Amplify" Mobile Technology and Assessment"(ニューズ・コーポレーションが教育のあり方を破壊するような、モバイルテクノロジーと分析技術を活用したビジネスプラン「Amplify」を発表)」 TechCrunch 2012年7月23日

 アンプリファイは、ニューズ・コーポレーションが2010年11月に買収した米教育系ベンチャー「ワイヤレス・ジェネレーション(Wireless Generation)」の事業が元になってスタートしたものですが、ワイヤレス・ジェネレーションの強みは、10年間の実績を持つ「学習データの分析・解析」の技術にあります。

 アンプリファイは、生徒の学習関連データを集約し、どのような箇所で生徒が学習上の課題を持っているかを包括的に把握し、学習カリキュラムの向上に役立てることを可能にします。現時点ではまだパイロットプログラムがリリースされただけで、詳細は今年の新学期シーズンの9月まで開示されないのですが、巨大な資金力を持つニューズ・コーポレーションが新しく取り組む事業ということで、大きな注目を浴びることになると思われます(英国での電話盗聴スキャンダルでわき起こった同社への不信感や批判も併せて)。

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